感想と妄想

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まほやく「きみに花を、空に魔法を」限定エピソード感想

今更ですが過去ツイの内容とかも含めてまほやくアニバーサリーストの自分の感想を纏めておこうかなと突然思い立ちました。
前々からちょっとは思っていたんですけど、行動力が乏しいのでなかなか進まず、気が付いたら年が明けてました。

アニバーサリースト、本編26話の大ボリュームにビックリでしたよね。
その前に前日譚ともいえるスポエピが各国に用意されていて、これが各6話計30話。
本編に比べれば1話の文字数は少なめですけど、それでもこれから始まる物語への期待が高まる構成でした。アニバーサリーなんだから当たり障りのない、全キャラがキャッキャしてるだけのストーリーでも全然良かっただろうに…。
ここまで気合の入ったストーリーをご用意くださって、ありがたいことです。
あとこのスポエピは時系列は特になくて並列みたいなので、読む順はどこからでも良さそうです。

私は自分の読んだ順に書いていきますね。(と思ったんですが、ゲームのエピソードページを見たら中央→北→東→西→南の順で並んでいたのでこの順で書きました。南と西の順が入れ替わっただけで大体自分の読んだ順と同じだし。)

 

     ※     ※     ※ 

 

限定エピソード「グランヴェル城」

 冒頭、謎の人物(オヴィシウス)の台詞で始まるんですけど、後から読み返すともうここで彼とターリアの関係性がちゃんと描かれているんですよね。
でも、勿論初見では解らない。
不穏さを秘めたまま舞台はグランヴェル城へ。
アーサーに気軽に声をかけるカインにお小言モードのドラモンドさんの「そんなことだから式典も…」っていうのは、後から出てくる五か国平和会議の式典に出る騎士としてカインを推薦したけど認められなかった件ですよね。
ドラモンドさん、なんだかんだ言ってカインの事気にかけてくれて、良い人よね。
クックロビンの事もメインストーリーでゾンビに囲まれた時、体を張って助けてくれようとしたし。
私はちゃんと見てるよ。

 

これまでも中央の国と西の国の緊張関係は何度か言及されてたけど、結構中央の国へは強硬な姿勢なんですね。
こういう要素大好きなのでもっとそれぞれの国の関係性、詳しく知りたい。
西の国が強硬姿勢なのは自国の国力に自信があるのと、中央の国が今国王が病床に伏していて、王位継承者のアーサーがまだ未成年てのも大きいんだろうね。
なめられてんのよ。

 

けんまほの肖像画って勝手に1周年SSRのカード絵だと思っているんですけど、宮廷に展示したらあれですね、お城の一般公開日はまるでコラボショップ的な感じになっちゃうって事ですよね。
当然例のメダル(ランダム)とかも貰えちゃったりするんでしょ。
城門前ではメダルの交換会とかあるんだろうか。
残酷で無遠慮なちびっこに「なーんだ賢者のメダルかー、元騎士団長のカインが様が欲しかったのに、要らねぇよ!」とか言われたくない。
欲しいデザインがある人向けにはもっと豪華な装飾の有料メダル(柄の選択可能)を販売して欲しい。
おたくなら有料でも買ってくれるはず。(おたくが買う前提ではない)
まぁそこでも販売実績というランク付けはされてしまうけどさ…。
ランダムメダルにはなんとなく一家言あるのであった。

 

話が大きく逸れましたが、カインが式典に騎士代表として出れないことをお詫びするアーサーに端を発して中央主従の絆、主にカインのアーサーへ対する思いがとても丁寧に語られている。
この忠誠心が後々あんな事態を招くとは…。
まほやくキャラの中で主従関係が何組かあるんですけど、ファウスト&レノックス、ヒース&シノ、彼らは称号ペアなんですよ。
称号じゃないのはアーサー&カインだけ。
そこをこんなに丁寧に描かれた時点で何かを察すれば良かったんですけど、割とこの2人の関係性を描くことによってカインの献身的で一本気な性格や騎士としての有能さが際立つので、過去にも中央祝祭とか栄光の街のとか犬バラッドでもちょいちょい描かれていたから普通にノーガードで読んでました。
つしみ先生の思うツボだった。


そんなこんなでグランヴェル城に侵入者が現れるんですけど、ここでの立ち居振る舞いもとてもカインらしさが出ていましたよね。
自分の傷を隠しつつ未知の相手に立ち向かう機転と結局イチかバチかになってしまう大雑把さ。(褒めてない)

侵入者の魔女オーレオリンですが先に名乗ったカインに問われてちゃんと名乗るの、敵ながら好感を持ちました。
女戦士っぽい口調も好きです。
敵だけどなんか真っ直ぐな性格が感じ取れません?
余談ですけど、この敵方の魔女は全員ビジュアルが無かったんですが、私の中ではオーレオリンは「Fate」のセイバーのイメージでした。

dic.pixiv.net


Fate」全く知らないけど。
でもあのセイバーのビジュアルは何となく知っていたので。
あんな感じの金髪女戦士のイメージ。


オーレオリンを雷で拘束し殺そうとするオズをカインが止めるんですけどなんとなくここはオズのやり過ぎを止めるカインの優しさみたいに描かれているし、オズも「おまえにも北の双子のようなところがある」と返しているけど、そうじゃなくない?
ここでオーレオリンは「父様の悲願」とか「母様の復活」とか言ってる訳よ。
絶対に殺さずに目的や動機などを尋問しないといけないんだけど、そういう描写がなくて「大丈夫なのか中央の国」(というかカイン?)という気持ちになりました。
オズはね「飛行士」で自分は中央の国に仕えているわけじゃない(から中央の国を守る義務はない)って明言してるから私はそこは大目に見るけど、でもアーサーに危害を加えるつもりの相手ならそんな事言ってる場合じゃないんですけどね…。
オズ、今まで自分に歯向かう相手は殺せばよかったからそういう発想ないんだろうな。

 

で、それとは別にオズの言う「北の双子みたいなところ」というのは自分より弱い者への慈悲の心ってことでしょうな。
ここ、凄く色々な方向性で掘り下げたくなる台詞でした。
今ここで掘り下げると文字数凄くなるのでいい加減中央の国の感想はこの辺で終了します。
まだプロローグなのに長くなっちゃったな。(主に余談の部分で)

 

限定エピソード「夢の森」

グランヴェル城のエピで語りすぎたのでここからは巻いて行きます。
この調子で書いてたらイベスト本編の感想書き終わるのいつになるんだよ、と。

 

またしても謎の人物(オヴィシウス)の台詞で始まるんですけど、私ここ最初に読んだ時はこれは今回の敵とその黒幕的な人物の会話だと思い込んでいました。
で、本編読んだ時も細かい所は忘れていたので気が付かなかったんですが、ここで既にあの人達が登場してたんですよね。
大事なことは全部最初に書いてあった。
今回感想書く為に読み直して気が付きました。遅い。注意力散漫だ。

まほやくの魔法使い達の傾向として、魔力が強いほど人間的な情緒に欠けるというのがあると思うんですけど、これは理に適ってると思うんですよね。
力が強ければ別に誰に気を遣う事もなく自分の思い通りに振舞える訳だし、人間的な協調性、共感力なんて必要ないですもんね。
特に力によるヒエラルキーが確立している北の魔法使いなら尚更。
という事を冒頭のミスラとブラッドリーの会話で再認識しました。
そんなあからさまに様子がおかしいオーエンを見て、なんかもっと他の反応のしようがあるだろうが、と。
ていうか、オーエンの傷はまだ彼らは知らないんだから、なんかその辺りちょっとは疑えよとは思いますよね。
まぁブラッドリーが持ち前の人情味を出すんですけど「いばらに嫌な思い出でもあんだろ。余計なことを聞いたな。」って…男前かよ。
だがそこじゃない!
え?ホントにそこ誰もツッコまないの?オーエンの弱みを握れるかもしれないのに?
まぁ仲良しならそれもいいんですけどね、私は。

 

行き倒れの人間「ひょうきんサミー」を交えたコントを挟みつつ新たな敵魔女が登場するんですけど、この魔女に対して「おまえ、あいつの娘?」「もしくは変化したあいつ」とか意味深なセリフを言うオーエン。
オーエン、いばらを見て傷人格に変わったり今回彼の過去に迫りそうな匂わせが凄いですよね。
これはイベストで何か明かされるフラグ?と思ったけどまぁこの話もまた後で。


それにしても北の魔法使いの皆さん、敵を目の前にして内輪揉めしてる間に逃げられる間抜けさが愛敬でもあるんだけど、この展開既視感あり過ぎる。
わかるよ、つるまないタイプのワルだからね。
でも協力するか誰かに任せるか学習しようよって思ったら隠蔽されてしまいました。
双子先生…。

 

 

限定エピソード「雨の街」

この限定ストーリーは必ず謎の人物の独白から始まる構成なんですね。

 

ちょっとトンチキな北のドタバタコントの後だとなんだかとてもハートウォーミングに感じるエピソードから始まる東のストーリー。
温度差が凄い。
雨に濡れる少女に「幸運の傘」を差し出して東の国で生きていく魔法使いの流儀を説いてくれるネロ。
その幸運の傘の話、またあいつとの思い出話だったりするんですかね。
やれやれ。

 

話は戻りますがここまでの流れで誰でも察しますよね。
この魔女シアンちゃんも敵なんでしょ?
で、ひととき心を通わせたネロと次に相まみえる時は戦う運命なんでしょ?
既に悲しい予感がする。
今回の泣かせ担当はネロだな、と予想をした矢先に「頭が鳥で尾っぽが蛇」の魔獣バジリスク登場。
しかもシアンも再登場。
そこはタメずに正体を明かしていくスタイルでした。

なんとなくここの戦闘シーンで思ったんですけど、東はシノとネロが攻撃担当でファウスト先生とヒースが防御担当みたいな感じなのかな?
ネロはあんまり自分から前に出るイメージじゃなかったからちょっと意外だったけど、手柄を挙げたくて無茶をしがちなシノのサポート&お目付け役的な役割なら結構適任なのかも。


それにしても「酒に漬ければシャイロックかミスラに売れる」ってそれはシャイロックに対して少し失礼では…。

 

 

限定エピソード「未開の天文台

ここは「あいつ」に対する怨嗟の言葉を連ねる謎の人物(オヴィシウス)の台詞から始まるんですが、これって彼に対する怨みつらみじゃないですか?
これはイベスト全てを読み終えて思った事なんですけど、今回の禍って何気に古いけんまほ達の因果が巡っているんですよね。
今回たまたまそういう構成になっただけで考えすぎかもしれないんですけど、でも大いなる厄災と魔法使いって何か因果関係があるんじゃないんですかね、そもそもの話として。

 

ここで突然明かされるけんまほの年齢順。
具体的な年齢は明かされなかったけど順番判っただけでもとても嬉しい。
特にラスティカがオーエン、ブラッドリー、ネロより若いのがとても意外でした。
てっきり彼らよりは年上、シャイロックと同じ位か少し下位かな?と思っていたので。
登場人物たちの基本設定がタロットの大アルカナに擬えていると思っていいんでしょうかね?
この時の有識者の方々の考察がとても楽しかったです。
Twitterもめちゃめちゃ盛り上がっていた。
今思い出しても興奮するな。
個人的にツボだったのはルチル=戦車と、ラスティカ=正義、オーエン=節制。
ラスティカ、めちゃめちゃ恋人っぽいのにそこはクロエなの最高だなと思って。
と、ここまで書いた所で色々な方のタロット考察のブログを読み耽ってしまいました。
当たり前だけど、考察する方によって少しずつ解釈も違って、それがとても興味深かったです。

ラスティカって受け入れることが得意と自分でも言ってますけど、リヴァイアサンみたいな魔獣でも基本嫌悪せずにその大きさとか強さに感動するんですよね。
彼の性格もあるけど、そういうところ、古い魔法使いっぽい感性だなと思っています。
話は逸れるんですが「氷の街」のスポエピでこの街の在りようを苦々しく思うブラッドリーと対照的に、「素晴らしい」と称えるラスティカに同じような古い魔法使いみを感じていたので、ここはとても納得でした。
(それもあってラスティカはブラッドリー達より年上なんだろうなって思ってたんですけど。寧ろブラッドリーが若者寄りの思考なんだな。)
また余談が多くなっちゃった。

 

そう、ここで登場したのが赤い髪とカクテルハットの「ほほほと笑うご婦人」ですよ。
これまでの魔女に比べてめっちゃキャラが立ってる!
好きになりそう。
でもTwitterのお嬢様語を見すぎたせいで、あの口調を見ただけでちょっと笑っちゃうんだよね。

しかもここでもあっさり「母様の怨み」って自らの行動の目的を割と詳細に語ってくれるかなりのお人好しっぷり。
愛すべき敵キャラですよ。

 

ところでムルとシャイロックの会話は大人の駆け引き過ぎていつもコメントに窮する私なんですけど、彼らの関係性は自分の人生に無い要素過ぎて言語化が困難なんです。
他の女からの怨みをぶつけられるムルにちょっとイラっとしてるシャイロック可愛いわね、みたいな俗っぽい事しか言えない。
愛憎をテーマに創作している方々の教養が凄いっていつも思う。

 

 

限定エピソード「病の沼」

そっか、ここはオヴィシウス(もう謎の人物とか書かなくていいよね?)とターリアの出会いから始まるんですね。
ここだけ読むと普通にはみ出し者同士の純愛にも見えるんですけどね…。

 

消えた魔法少女の痕跡からオズの気配を察知するフィガロ先生、その場の他の魔法使いとは格が違う強キャラ感が凄い。
いつも思うんですけど、いくらミチルがお子ちゃまでルチルがのんびりさんでもそんな雑な隠し方で大丈夫なの?
そんな私の心のツッコみも知らず「世界一の魔法使いにここまで信頼されるなんてさすが雲の街の人気者フィガロ先生!」と満面の笑顔のルチルとご満悦のフィガロ先生。
「安心と信頼のフィガロ先生」じゃないんですよ、ほんとに。
ルチル、のんびりさんだけどフィガロ先生とオズの微妙な距離感、ちゃんと見てるんだよね。
変なバレ方する前にちゃんとカミングアウトして欲しい。私の心の安寧の為に。
ただね、フィガロ先生が自分の出自を公開すると、流れによってはオズの事にも触れねばならず、図らずも400年以上の時を経て運命共同体的な部分があるんですよね、世界征服コンビ。
巻き込み事故は回避したい。(利己的)
※筆者は強い絆担兼西子弟担です。

 

そんなこんなで突如現れたリヴァイアサンと件の魔法少女が一瞬で周辺を荒れ地に変えて消えてしまったにも関わらず、「敵かどうか決めるのはまだ早い」というフィガロ先生はこの時点で結構冷静だなと思いました。
まぁこれは後から理由が解るんですけど、病の沼はスポエピにもあるようにフィガロ先生が自らの手を汚して南の国の人々の為に守った土地だったので。
強キャラ感が凄い。

 

確かカエル~向日葵エチュードでファンの心が荒んでいた頃の雑誌のインタビューで「今後フィガロのアゲ展開が来るから安心して」(そんなゲスい言い方じゃなかったと思います)って書かれていたので、「はは~ん、遂に来たね」としたり顔になっていたのはここだけの話です。

 

     ※     ※     ※ 

 

書いた。
プロローグ部分だけで6200文字。
これ最後まで完走できるんだろうか?
ストーリー読みつつ、自分のツイログ拾いながら書き起こすってこんなに大変だったんだ…。
でも自分のその時の思いってTwitterだけじゃどんどん流れて行ってしまうじゃない?
何か後で振り返れるような、自分の為のログが欲しかったんです。
今日はここまで。