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「きみに花を、空に魔法を」感想(1~5話)

全26話のイベストですが、当時は1~10話を前編、11~17話を中編、18~26話を後編として分割して公開されました。
読む時は大体一気に読んでいたので、次のストーリーが公開されるまでの間やたら感想をTwitterに投下したり、それに疲れてほぼ無言になったり、ネット上で挙動不審になっていたのも今では良い思い出です。
そんな訳で感想もなんとか3回位に分けて書ければいいな~という見通しなんですけど。
どうなるんでしょう???

 

     ※     ※     ※ 

 

第1話

イベスト第1話はアーサーが賢者を箒に乗せて夜空を飛ぶというシーンで始まります。
ここの賢者とアーサーの会話がアーサーの二面的な特性を説明しているんですよね。
「中央の国の王子らしい真面目な頑張り屋さん」と「北の国育ちのやんちゃでわんぱくな魔法使い」。
ここね、最後まで読むととても意味のあるシーンだと私は思いました。
この感想文を完走できたら思いっきり語りたい。

 

突然メインストーリー冒頭でのオリジナルムルの回想が入るのですが、ここでムル、「この世界の真実をあなたに見つけて欲しい。」と言ってたんですよね。
すっかり忘れていました。
てっきり賢者って厄災を倒すのが使命だとばかり…いやそれも使命だろうけど。
半年間厄災と戦い続ける中(筆者は2020年5月にゲーム開始)、本来の目的を見失っていた私にリマインドしてくれる親切な演出でした。

 

第2話

アーサーに魔法舎まで送って貰った翌朝、カイン、ネロ、ムルが賢者を起こしに来るんですけど、これは前日譚の翌日に当たるんですかね?
え?グランヴェル城に不審者(しかも魔法使い)が侵入するという大事件の夜にアーサー1人で賢者を連れて箒で飛んでたって事????
ちょっと無防備過ぎやしません?
オズは夜は魔法封印だから仕方ないとしても、せめてカイン護衛しないの?怪我してるからできなかったの?曲者は捕えたからもう大丈夫って認識?
相変わらず少し心配になる中央の国の危機管理意識でした。

 

あと前日譚の事件はみんな同じ日に起きていたんですね?
各国毎にけんまほがフル稼働していて、意外とみんな忙しかったんだな。
なんか普段は魔法の訓練以外はわりとお茶会したり歌ったり踊ったり楽しそうだったので、そんな過密な状態で事件が起こっているとは思いませんでしたよ。


その頃フィガロ先生はオズの元へ話をしに来てるんですが、病の沼で「相手がまだ敵かわからない」と余裕を見せていたのは、オズを問い詰めれば大体事情が分かるって踏んでたからだったみたいです。
人払いしたいフィガロ先生と抗いたいオズの挙動があからさまに北の兄弟弟子ムーブでした。
貴方達、やめてくださいよ子供の見ている前で。


一方カインやネロ、ルチルも自分達が前日に体験した事件から伝説の魔獣を使役する魔女の情報を共有し、彼女らの目的が五か国平和会議の襲撃ではないかと予想するのでした。
この時カインが賢者の護衛としてレノックスを指名するのは、さすが解ってる。
革命時代を生き抜いた歴戦の戦士、あの場の誰よりも護衛に相応しいと思う。
ちょっとカインの危機管理能力を疑い始めてたから挽回してくれて良かった。(何目線)

ただカインは知らないんですよね~、レノックスと賢者の約束を。
というか、レノックスの約束って賢者以外知らないんじゃないの?
今更だけど重い。
私だったらそんな相手に護衛されたら重圧に耐えられないけど、わりとこの賢者は平気そうでした。
寧ろぶらっと出かけたい時は?とか言っててお前…。

 

第3話

そんなこんなでいつの間にか北以外の先生達も集合して、各地に出現した魔女達がオズの体の一部(髪や爪など)を媒介にして強い呪術を使ったのではという筋道が見えてきたようです。

 

まほやく、21人の魔法使いの内、長髪キャラってオズとシャイロックだけなんですよ。
そのシャイロックも普段はアップスタイルだし。
まぁこれはキャラデザインのイラストレーターさんの単なる好みの問題かもしれないんですが、私はあえて「この世界の魔法使いは自分の髪を奪われるリスクのため、あまり長髪を好まない」説を推したい。
そうだとしたらオズのスーパーロングヘアーは自分の力への揺るぎない自信、シャイロックは呪いのリスクより自分の美意識の尊重のようにも解釈できるのでなんだか夢があるわ~と思っています。
勿論みんな基本的には魔法で髪や爪も保護していると思いますけどね。
じゃあ、過去イベに出てきたロングヘアーの魔女とかはどうなんだ?みたいな都合の悪いツッコみは今はちょっと見て見ぬふりで。
彼女達も自らのビジュアルを重視してるんじゃないですかね、多分…。
余談が長い。

 

ここで明かされるオズの爪痕でのアーサー転落事故。
アーサーがオズの弱点になる展開、もう来ちゃったよ…。
これが私の第一印象でした。
いや厳密に言うと別にアーサーのせいではないんだけど、アーサーを救う為に必死だったオズの不注意というか失策なので。
これはフィガロ先生がかつてアーサーを拾ったばかりの頃のオズに懸念した点だったので、絶対いつか大きな回収はあるだろうなと思っていたんですけど、第2部とかもっと先の話だと高を括っていたんですよね。
おまけに「オズの爪痕」でのオズが城の周りの崖を埋めたエピソードの回収(ですよね?あれは)まであって、イベスト序盤でそんな惜しげもなく新情報バンバン出されて私は一体どうすれば…。(※筆者は主に強い絆担兼西子弟担です。)
怪我したり病気になった幼アーサーに狼狽したオズが、フィガロ先生の元にヴォクスノクで駆け込んでくる二次創作を数えきれないくらい見てきたので、み、みんなの夢が現実に…と感慨深いものがありました。
そしてなんかこの辺りからイベストの本気さをじわじわ感じていたように思います。

ここで恩愛の者として一言添えると、アーサーがオズの弱点になる展開って、実はこの物語が始まる前からそうだったんですよね。
だってオズ、アーサーの為に中央の国のけんまほになって(ここは確定ではない)、厄災の傷で夜は魔力を失ってしまった訳でしょ。
今後これ以上のダメージを負うかも、って我々(大主語)は一体どうすれば…。
担当分野のコメントが長い。

 

敵の詳細がぼんやりわかってきたところで北の魔法使い達が帰って来ます。
オズがオーレオリンを捕まえた話を聞いて対抗心を燃やすミスラ。
お約束のパターンとはいえ、これって後半のあそこへ繋がるんだな~って今なら思いますよね。前振りが細かい。
そして自分の足元にくっついてきたいばらを見てまたオーエンが傷人格に変わるんですけど、これってオーエンが自分のトラウマに関わるもの(今の場合いばら)を認識するのが傷人格に変わるトリガーって思っていいんですかね?
これまでもそうでしたっけ???
(ここで過去の傷オーエンがどうだったか気になって結局メインストーリーを読み始める始末。作業終わらない筈だよ。)

オーエンの傷の掘り下げが来る予感をひしひしと感じたのでした。(この時はね)

 

第4話

どんどん1話当たりの感想が長くなるのですが…。
しかも読み直すと4話、後半に向けての前振りで凄い盛り沢山の内容だったんですよね。

 

各地の魔女事件を知ってグランヴェル城へ急ごうとするカインの前に傷人格のオーエンが現れる。
この時のオーエンが本当に無垢な子供みたいなんですよね。
カインも幼い子供に対する態度で対応してたけど、「行かないで」と言うオーエンをなだめて部屋に置いて行っちゃう。
そりゃそうなのよ。
オズやミスラ級の魔力を持った魔女が何人も、伝説の魔物を使役して中央の国を襲ってくるかもしれないんだから。
後半の衝撃の展開もあってここからのカインの行動はネット上でも賛否両論だったんですけど、このシーンに関しては私は「仕方ないよ」派です。
だってドアの開け閉めの説明したり、何回読んでもここは凄く丁寧にオーエンに接しているもの、カイン。
ここでこれ以上傷オーエンに寄り添った対応をするには、彼ら2人の関係がまだ成熟していないと私は思うので。
ただ、傷オーエンからのサインは沢山出ていたと思う。
それにカインが気付いてあげるには、この時の状況が緊急過ぎたのよ。
誰も悪くない。タイミングが悪かった。

 

式典準備のクックロビン&カナリア夫妻は可愛かったですね。
あと愛する妻の名誉のためにはミスラにも立ち向かう覚悟のクックロビンがTwitterでも高評価でした。
クックロビン、役回りの割に妙にキャラが立ってるんですよね。
確かに何かありそう感はある。
でもここを考えるのは私の役目じゃない気がするので、流します。
このパートで出てくる各国のお祝い料理がログストにリンクしていて、演出としても楽しかった。
イベント後半は本編との温度差が凄かったけど。(特に中央の国の頃は)

 

そしてここでまたタロットをモチーフにしたけんまほ肖像画の話題が出てくるんですけど、なんとこのタロットの情報、フィガロ先生が賢者の記憶を引き出す魔法によって得られたというとんでもない事実が!
ま  じ  か!
他者の感情を操れて記憶を消すこともできて、忘れた記憶を引き出すこともできるの?フィガロ・ガルシア!!!!!
実はこの厄災の1年を彼1人で何回もループしてるって言われてもほんとに信じちゃいそう。(そういうネタをTwitterで見まして)

 

舞台は変わって魔法舎の外では、手柄を立ててヒースを出世させたいと言うシノに「シノが思ってるほど俺はいいものじゃない。」と落ち込むヒースがいました。
おなじみの東主従の流れだったけど、確かこの日はログストも東だったんですよ。
ミモザサラダの作り方をレクチャーしてくれたヒースが最後の締めの言葉を言い忘れてネロがフォロー、上手く締められなかったことに落ち込むヒースをそんなとこまでいいって持ち上げるシノ~みたいなお話でした。
不思議なんですよね。
ヒースに対して血塗れのオレにも慣れてほしいシノと、落ち込むとこまでいいと言う現状のヒース全肯定のシノが両立してる。
そのバランス感覚を理解するのがちょっと難しいんだけど、でも私はそこがシノの好きな部分でもあったんです。
ただ自分の理想の主従関係だけをヒースに押し付けて我が道を行くようなキャラだったら、解り易くはあっただろうけど私は苦手だったと思う。
でもそろそろこの2人もお互いの本音で殴り合う時が近いのではないでしょうか。
私はこの2人はそうやって歩み寄れる柔軟性があると思っているので(若者同士だからさ)期待してる。

 

第5話

ヤバい。
このままだと5話で5000字超えちゃうかも、という事に気付いて脳内で巻きが入りました。

 

1人落ち込むヒースに「シノの命の使い道について、責任を負えないのなら彼の人生は彼に返した方がいい。」と厳しい言葉をかけるファウスト先生。
正論です。
自分もそういう選択をして生きてきたからね、説得力も抜群。
レノックス、この人頑固だよ。
頑張って。

 

一方その頃クロエとラスティカはといえば、魔道具のお人形のドレスを新調したいと言う双子先生の為にデザインのアイディア探しに市場へ。
ここだけめっちゃ平和。
平和過ぎて逆に怖い。

 

シアンの事を一人思い出すネロ、やっぱり傘の話はブラッドリーとの思い出がベースになっていました。
ほらね、解り易いんだよ君は。
普通にいい話だったんですけど、元ネタは指輪って…。
キッチンを舞台に繰り広げられるラブコメ
ここも平和だ。

 

カインの部屋に取り残されたオーエンは元の人格に。
戻る時は特にきっかけはないんだろうか?
で、ここちょっと解り辛かったんですけど扉に残った椅子を何度もぶつけたような跡って、傷オーエンが付けたんですよね?
これまではただ無垢な子供の様に描かれていた傷人格の、秘められた暴力性がここで暗に示されてたって解釈なんですけど、合ってます?
不穏だ。


更にミチルとリケは夜の魔法舎の屋上で仲良しデート。
魔法が得意じゃないと戦いに消極的なミチルに「ミチルは優しくて穢れないから立派な戦いが似合う。」と励ますリケ。
オズ、カイン、引き合いに出されてるよ。
リケは2人よりミチルに活躍して欲しいそうです。
平和だ。
平和だけど不穏だ。

 

こうやってみんなの状況を書き上げていくと、「登場人物多いな?」っていう事に改めて気付きます。
これだけの人物を、それなりに均等な配分で、破綻なく物語にするって凄い作業ですよね?
私、ストーリーのあるソシャゲって初めてだったんですけど、なんだかとても新鮮な驚きでした。

 

     ※     ※     ※ 

 

5000字超えました。

前編10話分を書こうと思ったのですが、またしてもここまででかなりのボリュームになってしまったので更に分割しようと思います。

今日はここまで。