感想と妄想

ゲームストーリーや様々なコンテンツの感想など

「繫いだ絆は魔法のように」感想 1~6話

まほやくも遂に2周年。

以前つしみ先生がインタビューで「2周年はコメディにしたい」的な事をおっしゃっていたので、まさかここまでのボリュームと重量感(婉曲した表現)の2周年イベストが来るとは思っていませんでした。
寧ろ早く2部を開始して貰えるなら2周年ストはお祝い感のある軽めのストーリーでいいのよ、と思っていたので不用意なダメージが…皆さん心の準備していました?全然受け身とれてなかったの私だけ?
これはもう実質2部のプロローグですよね。

 

わかりました。

 

そっちがその気ならこっちもそういう心構えで向き合いますよ。

 

でもそうやって身構えさせておいて、クリスマスとかバレンタインにはふんわりハートフルストーリーだったりするんでしょ、どうせ。
もう、まほやくに振り回されっぱなしですよ。

そんなこんなで色々思うことはありますが、ユーザーの心に深い爪痕を残した2周年イベストの感想をまとめていこうと思います。
1周年の時は勢いがあり過ぎて感想文なのに膨大な量になってしまい、書き始めるまでに1.5か月、書ききるのに1か月以上かかってしまったのが個人的には反省点でもあるので、できればもう少しコンパクトにしたい、コンパクトになるといいな、みたいな、そんな感じです。
しかし下書きしているこの時点で既に2021年12月末…結局去年と同じペースやないかい!!!
どうなるんでしょう…

 

     ※     ※     ※ 

 

第1話


ムルとシャイロックがヴィネイター流星群について語る哲学的な会話で始まる第1話。
なんだかここで既にあ~、つしみ節だなって思いました。
1周年の時もそうでしたが第1話は物語の始まりであり主題の提示でもあって、読み返すともうこのパートで全てを語っているんですよね。
流星群に擬えた魔法使いの師弟の系譜、長い年月の中で変わっていくものと変わらないもの。
あらかじめ終わるとわかっているものを救済しようと願う矛盾。
この話は最後にまとめて語るとして、1話で気になった点を書き出してみました。

◆ヴィネイター流星群とまほやく世界

シャイロックが「今年も」と言っているのと、17歳のアーサーが何度も観ているということから、ヴィネイター流星群は1年か数年おきに巡ってくるみたいですね。
毎年訪れる大いなる厄災の子分とも言われていたらしいので、毎年なのかもしれない。
まほやく世界、平面説と球体説があると思うんですけど、流星群という存在によって俄然球体説と我々の世界の宇宙と同様の宇宙観が濃厚になってきました。
と、ここまで言っておいてアレですが、よく考えたらフィガロ先生がアーサーに天球儀を贈っているので、普通にあの世界は球体だし惑星や宇宙の概念があるんですよね。オーロラも極光なんだろうな。凄い今更だ!
でも地動説が有効かはまだわからないので…世界の謎はまだまだ明かされていません。知りたい。

◆けんまほたちの何気ない日常

賢者の目を通したネロ、ファウストシャイロックの食堂での何気ないやり取りがめっちゃ良かったですよね。
これは1周年での市場の東まほや、ファンブック書き下ろしでの若まほたちの会話劇と同様で、どうって事のない日常の会話を見せながら彼らの関係性、其々の個性を描いているんですよね。
こういうのつしみ先生本当にお上手だし、読んでいてにこにこしちゃう。好き。
私も軽くトーストしたバゲットをオリーブオイルと塩で食べるのが凄い好きだから「共感~」って思いました。

 

◆アーサーの不安について

これまでも過去イベストの随所で垣間見えた、2人の関係への不安がここにきてアーサーの言葉で言語化されました。
これは自分の担当分野として言及せずにはいられない案件だ!長くなりそう。長くなってもいい?さっき「コンパクトにしたい」って言ったばっかりなのに?
でも書きます。だってこれ、このイベストのテーマに関わるポイントの1つでしょ?
「オズ様の弟子だと思っていますが、そう名乗るのは私だけです。」
このセリフは以前つしみ先生が強絆について「アーサーはオズの愛情に慢心しきれない」と語られていたのを、よりわかりやすく当事者の言葉で表現されたのだなと思いました。
この「慢心しきれない」がその筋の人達の中で結構認識が分かれていて、興味深いんですよね。
私は言葉のまま愛情に慢心していない、慢心できる確信が持てていないと解釈しています。
いや、だって慢心できる要素まったく無いじゃないですか?
そりゃ我々読者は神視点でオズのアーサーへの巨大感情をこれまで散々見せつけられてますから知ってますけどね、それアーサーには全然直接伝えてないから(オズを横目で見ながら)。
なので、それをアーサーの自己評価や自己肯定感の低さ、みたいには私は捉えていないです。
確かにアーサーって自信満々の俺様タイプではないけど、「愛はどこにでもある」「愛は築くものだ」っていう超ポジティブな世界への肯定感満点の発言をしているし、オズの心情を理解できていないのはアーサーの責任ではないというか…仕方ないよね…みたいな、そんな感じ。
アーサー自身は常にオズへの憧れや慕情全開で隠そうともしてないし、オズが誰かに何かを与えているのを見れば「いいな」って普通に言葉にできてるし。
犬バラのあの状況でも自分は帰ってきてはいけなかったのか?とオズに面と向かって訊けている。
全然自分の気持ちは表現できてると思うんですよ。
勿論、オズに対して(迷惑にならないような)多少の遠慮や節度を持った自制をしている部分はあると思うんですよ。
もっとグイグイ行って欲しいという人の気持ちもわからなくはないので、ここは読者がそれぞれの解釈ができる余地のある部分なのかな?とは思います。

ところでイベストの予告でヴィネイタ―流星群の事は知らされていたのですが、流星と言えば思い出すのは中央ラプソディですよね。
スノウ様がアーサーに「そなたは流星の子、受け止めたのはオズ」という超熱いお話をしてくれたのがまだ記憶に新しいです。
「魔法使いの師弟の系譜の流星雨」という概念があったからこその例え話だったのだな、と思うとスノウ様、心憎い!!!って思いました。


まほやくにおける師弟関係について、今まで何度も思いを馳せていたのが2周年にして遂にそれをメインテーマに据えたストーリーが来てしまった感。予告の段階でそんな予感はしてた、してたよ。
でもいざ読んでみたらあまりにも踏み込んでいる。
心臓が痛いです。

あの途中に挟まれたネロ+ファウストシャイロックのふんわり日常系エピソードはなんだったの?
ジェットコースターの待機列ですね…。

 

 

第2話~第6話


こいつ、いきなり5話分まとめてきた!って思いましたよね?
いやいや、「コンパクトにまとめたい」と思って…
といいますか、2話~6話の5話って殆どがけんまほ会議、別名「ミスラ王国」に割かれているんですよ。
なので、1話毎に感想書くよりここを1つのパートとしてとらえた方がいいかな?と思って。新たな試み。
難しかったらやめます(弱気)。
丸々5話、長くない?初見の時は大笑いしながら読んでたのであっという間だったのですが、改めてメモを取りながら読んだらとんでもない大ボリュームでした。
このパート凄いんですよね。
登場人物賢者も入れて22人全員登場させて、それぞれの個性を出しながらその性格やアイデンティティまで見せるような圧巻の構成。なのに基本ギャグパートという。
つしみ先生の力量が存分に発揮されてた気がします。
めっちゃ面白かった。

 

◆賢者の人選
普通に考えて、1番議長に向いてるのアーサーだと思うんですよ。
公務でも会議を進行してるし、ログスト最終日のトークバラエティの司会も手慣れてた。
なのにそこでいきなりオズに行ってしまうあたり賢者、既に人選を見誤っているだろ!と思ったんですけど、でもこれはあれだ、宝剣の時に見た公務で心労が重なってるアーサーへの「魔法舎でまで負担をかけたくない」という賢者なりの配慮ですかね。
まあ、素直に会議に協力してくれなそうな北3対策とかもあったのかもしれないけど、だとしたらフィガロ先生とかもっと場を仕切るの上手そうな人はいるのに、追い打ちをかけるようにラスティカを指名とか…「優雅、かつ軽やかに」じゃないんですよ…


◆ミスラとミスラ王国
2話から6話までほぼほぼミスラの独壇場でした。
ミスラのオズへの対抗心って、オズへ戦いを挑んで返り討ちとか双子先生にダシにされて口車に乗せられたりとか、コメディタッチで描かれることも多いんですけど、ここも最初はそういうノリで描かれていましたよね。
これがこのイベストのもう一つの軸であるオズとミスラの確執に繋がっていくとは、この時点では全く予想はしていませんでしたが。
ミスラ大活躍だな~とか思って笑ってた。
しかもイベストを最後まで読んでから改めてこのミスラ王国を読み返すと、ここでの様々な会話がめちゃめちゃ後半の伏線になってたんですよね。
読み返すごとに新たな味わいが生まれるまほやく、恐るべし。

王国という例えを出したのはシャイロックですが、それって精神の宮殿ということじゃないですか?
あなたの心の中で誰がどういう位置付けなのか?そういうかなり相手の心に踏み込んだテーゼなんですよね。
それにきっちり(適当な部分も含めて)答えていて、ミスラ自分より弱い者に興味関心無さそうに見えて、意外とちゃんと見てるんだなって思ったんですよ。

特に秀逸だなと思ったのがシャイロックとルチルへの評価と死体用意係の配役ですかね。
ムルはシャイロックに夢見てない?って言ってたけど、ミスラにとってはシャイロックって「最悪な時に最悪なことをしない」っていう認識なわけで、それはシャイロックが見せる他者への洞察力や思慮深さを理解しているってことなんですね。
で、それを「優しい」みたいな月並みな言葉じゃなくて「最悪な時に最悪なことをしない人」と言い切った表現力よ!
そしてそれに対してルチルへの「最悪な時に最善のことをしようとして最悪なことをするタイプ」という評価ね。
私も初見の時は「ミスラ、ちょっと酷いんじゃ…」って思ったんですけど、これはこの後のパートを読んで「そうか…」と納得した部分でもありました。
この話も該当パートでもうちょっと詳しくしたいと思います。

渡し守役のミスラの為に毎日新しい死体を用意する役目に指名するのがフィガロ先生、というとこでめっちゃ笑いました。
間髪入れず賛同する北3メンバーも息が合ってた。こういう時は仲良いよね!
でもそこまで言っても肝心の北バレは回避してあげててみんな優しい。
単にフィガロ先生を動揺させて楽しんでるだけかもしれないけど。
まあそれよりも注目したいのはフィガロ先生の次に指名したのがシノってことなんですよね。
ミスラが言うにシノの魔道具が殺意高めの大鎌だかららしいのですが、でもイベストを最後まで読んだ私は、ここは“目的のために他者の命を奪うことに躊躇いがない”とミスラが思える順で指名したのでは?と思っています。
勿論ここに北まほも該当するとは思うのですが、オーエンとブラッドリーはこの時点では既にフローレス兄弟を守る騎士役ですから、それ以外でという選択肢なんでしょう。
それに対して「それはちょっと…シノにさせたくないかな」って言うヒース…うん、そうだよね!(ルチルとユニゾンで)
でもそれって、そういう場面がいつか巡ってくるってことじゃないのかなぁ…そうならないといいけどなぁ…とても心配。
だってミスラ、意外とみんなの本質を見てるから。

 

◆アーサーと「公」の概念について

2話、アーサーとミスラの「国王(王家)と民の関係」についての発言に唸りました。
まあ、アーサーは今現在中央の国の政治に携わっているのでこのくらいの概念、さらっと言語化できて当然といえば当然なのですが、ここと4話でルチルに再就職のあっせんをするミスラに対して「良い政権」って言い切る辺りとか、彼の「公」に対する概念が描かれてとても良かったです。
特に「良い政権」のとこ、一緒に褒めてるのはヒースなんですよね。
ここは会話劇の中のほんの一言なのですが、彼ら「統治する側」の視点が感じられる良エピソードでした。
あとね、会議で何も決まらなくて落ち込む賢者に対するフォローも良かったよ。
「私たちの大切なことを決める会議」「だからこそ私たちのことを知らないままでは良い答えが見つからない」、これって「きみのことを知ろうと思った。知りたいと思った。」ってことでしょ。
アーサーの言葉通り、21人のけんまほの個性が際立った会議パートでした。
それはそれとして、2部以降の中央の国の会議でヴィンセント様の椅子を宙に浮かべてくるくる回すアーサーが見れるって期待してていいんですよね???

 

◆ラスティカのゲームとオーエン、そしてブラッドリーの語る北の矜持

6話冒頭でのラスティカのスピーチに痺れました。
生きていたい、できるだけ楽しく、という話に対してその言葉遣い、言葉のチョイス、全て好きすぎるんですよね。
さすが芸術と娯楽の国の誇りを知る男!
いきなり私情丸出しですみません。でも好きなものは好きだから仕方ないじゃない。
クロエも私も当初は少し心配していたけど、ラスティカの議長っぷり、意外と良かったですよね。
面倒で結論を出すのに時間のかかりそうな話し合いを楽しく進めるための創意工夫、私はとても評価します。

だけどオーエンには伝わらなかった。
ここのオーエン挙動については、サンリオコラボの時の「やったな!オーエン!」「やめろってば!」と同じ行動原理なのかなぁと個人的には思っています。
自分が心を許していないどころか、見下してすらいる複数の相手から自分に対して向けられる好意や友好的な態度への、居心地の悪さと拒絶。
サンリオの時はオーエンのちょっと笑える可愛いエピソードとして描かれていたけど、今回はとてもシリアスでした。
どちらもつしみ先生のテキストなのでこれは意図的な対比なんじゃないですかね。
困惑するラスティカに北の矜持をレクチャーしてくれるブラッドリーですが、これは私も大変参考になりました。
実をいうと私もかなりの部分ラスティカ派(別に貴族だとかお金持ちということではなく、できるだけ楽しく生きていたいという点で、です。そんなの言わなくてもわかるか。)なので、ブラッドリーの言う「俺たちは奪ったもんか拾ったもんがいい」って本当の意味では理解できていないんです。
欲しいものは自分の努力で掴みたい、とかならわかるんですけど。
ブラッドリー自身、人一倍苦労して強くなった魔法使いですし彼の言いたいことってそういう部分も含んでいるとは思うのですが。
持たざる者に生まれた身として誰にも同情や哀れみの目で見られたくない、弱者として施されたくないという強い誇りと意思には共感できるのだけど、その発露として「奪う」になってしまうのは、それだけ北の国が過酷で厳しい世界なのだとしてもどうにも賛同できないというか…
実際そういうのに嫌気がさしたのもあるでしょ?ね?ネロ。

なので、私個人としては北の矜持って共感できる部分もあるけど、納得できない部分もある、まだ理解途中の概念という棚に一時置きされている感じです。
この辺りについては北まほに造詣の深いフォロイーさん方のツイートをいつも参考にして考えているんですよね。

で、このやり取りの後の「ある人の常識はある人の非常識!ある人の愚かさはある人の高潔さ!」というムルのセリフはまさにその通りで、そしてそれは魔法使いの約束という物語の重要な一面でもあると思うのでした。

 

◆ここまででオズのセリフあった???

そう思っていた矢先の第6話、ついにオズが重い口を開きました。
セリフがあって良かった(安心という意味で)。
今回の魚の骨取り係のように、オズが何の意思表示も発言もできない間に何かが始まって終わってしまう現象って、大体コミカルに描かれているし私も笑ってたりはするけど、実はそれがオズにとっては決して楽しい事ばかりではないんですよね。
そこは忘れないようにしないとな、って思う。
でもその表現が読者にとって不快になり過ぎないような配慮はされているな、とまほやくに関しては思うんですよ。
例えばそういう場でアーサーがオズの本意を言語化してくれたり、そもそもオズがその場にいる者の中で最も力のある存在だということでとてもマイルドになってる。(弱い者いじめみたいにはなっていないという点で)

まあ力があるからって蔑ろにされていいというわけではないんだけど、でもフォローする人や気付いてくれる人がいるということが作中で描かれるかどうか、ってかなり重要じゃないですか。
そこに作者の意図や意思が現れると思うから。

 

ここまででピックアップしたこと以外にも、ミスラ王国でも人々が堕落しないように正しい道に導く神の使途の仕事をしたいリケとか、中央の国は文化的な国柄とか自慢しちゃうカインとか、結婚と約束の概念とか、シャイロックのせいで滅びた島とか、三匹の子犬とケルベロス父さんとか、気になるポイント目白押しでした。
今後の展開にも大きく絡んでくる要素もあるので、それはまたそこで語れたらいいなと思います。
そして5話に渡る会議の果てに遂に議題が決まりましたね!

「賢者の力を確かめる」
そこ、大事ですよね、ぜひ掘り下げて欲しい。

 

     ※     ※     ※ 

 

「コンパクトにまとめたい」という意思の下、がんばってコンパクトにまとめてみました。
内容が偏っているのはいつものことなので見逃してください。
1周年ストフルボイスの前に書ききりたかったけど到底無理そうなので、マイペースで書けたらいいなと思います。
今日はここまで。

 




 

 

【わりとシリアス】流星かける橋のラプソディ感想

「流星かける橋のラプソディ」読みました。
7話辺りから既に泣きそうになって…泣いてしまいました。
ストーリーの美しさ・優しさに感動したのはそうです。
でもそれだけではない様々な感情が自分の中で後から後から沸き上がってしまい、その日はTwitterでもほとんど感想を言うことなく就寝したのですが、翌日もふと思い出すと涙がジワっと溢れそうになり(仕事してください)、こんなことは犬バラ以来だったので自分でも気が付かないうちにとても心揺り動かされてしまっていたようです。

何故?とてもいいお話だったのに。
その部分が自分でも上手く整理できなくて言葉にするのにとても時間がかかりました。
でも、自分は何が辛くて、何を悲しいと思うのか、たまにはそこを深堀りするもいいかなぁ、と思って。
なので今回は割とシリアス調の感想文です。
…そうでもないか???

 

※     ※     ※ 


このイベスト、これまで曖昧だったアーサーが北の国に捨てられた事件の前後にかなり踏み込んでいて、個人的に「どうなっていたんだろう?」と思っていたことが色々判明してスッキリした部分はあります。

主に以下の点ですね。
①アーサー失踪の経緯はどの範囲(人・内容)で認知されているのか
②アーサー遺棄に至るまでの王妃様の背景
③アーサー失踪後の宮廷(主に国王陛下)の対応
④橋のスポエピについて
⑤グランヴェル王宮における魔法(魔法使い)への理解
今までふんわりとした情報しかなかったのでより鮮明にイメージすることができ、また
それによってとても考えさせられてしまいました。
以下、その新情報とそれに付随する感想です。

 

アーサー失踪の経緯はどの範囲(人・内容)で認知されているのか
pash!感想でも書いたのですがアーサーが北の国でオズに育たられたことは「国家機密」にも拘らず、「宝剣」では賢者の独白として「誰でも知っている」とされ、一体どうなっているんだ?と思っていたのですが、範囲が広がるにつれて公開されている情報が絞られていっている感じなのですね。そりゃそうか。
アーサーが行方不明になったことを最初に知ったのは(おそらくアーサーが魔法使いだったことを当時知っていたのも)王族と一部の重臣とアーサーの近侍のみ。
そしてその中でも限られた王族と重臣だけが王妃様がアーサーを捨てたという真実を知っている。
その中にアーサーの家庭教師だったヘイガルさんは含まれていない。
一番広域な認識が「行方不明だった王子が1000年に一度の奇跡で発見され帰還した」ということ。
これは③にも繋がる話なので、そこでもう少し述べたいと思います。

 

アーサー遺棄に至るまでの王妃様の背景
王妃様、読者に評判悪いよね。

我が子を捨てた母親なので嫌われて当然と言えば当然なのですが。
でも私は考えれば考えるほど、どうしても彼女だけを憎み責める気持ちになれないんですよね。
グランヴェル国王に嫁ぎ王妃となった若い女性。
初めて産んだ子供が王子で、当初は周囲からの祝福も絶大だったと思われます。
それがその子が成長するに従い人々に恐れられる魔法使いだと判明、周囲から責められ心を病み、遂にはその子供を遠く離れた雪山に捨てるように家臣に命じてしまう。
ざっくりとした経緯はこれまでのストーリーでわかっていましたが、今回はヘイガルさんの口から語られた王妃様への周囲からの嫌がらせがエグかった。
わかる、わかりますよ、何しろこれまで数多くの宮廷絵巻ストーリーを摂取してきた私の精神の宮殿にはあらゆる事例が保管されていますから。めっちゃ想像が膨らむ。
「心を病んだ」と一言で書かれていますが、部屋に引きこもりがちで限られた侍女としか接しないというのはなんとなくうつ状態なのかと思われます。
また、グランヴェル城スポエピではラルヴァの変化したヒバリをアーサーだと思い込んでおり、妄想に囚われた状態でもありました。
これはラルヴァの呪いによるものとも考えることもできますが、今回のイベストでアーサー失踪の原因として「魔法で鳥に変身して飛び立った」説があったと判明したので、これは「そうであって欲しい」という王妃様の罪の意識から来る現実逃避がそのまま妄想にすり替わってしまったのかなぁと。(まさかこんな形でスポエピを拾ってくるとは)現実と妄想の境界が曖昧になってるというか。
更にアーサーが中央の国に戻って以降、顔を見て名前を呼んだことがないというのもそもそもアーサーの事認識できていないのでは?
とにかく強烈に精神を病んでいますよね。
心を病んだ人について「1人で思い詰めてしまう前に周囲の信頼できる誰かに相談したり頼れなかったのか?」って言う人よくいるけど、それができれば心を病んだりしないのよ。
王妃様も孤独だったんですね…。
そして現代のようなメンタルケアやサポートの概念がなさそうなあの世界で、王妃様が陥った不幸が全て彼女の心の弱さのせいだったとは私には思えない。
それがとてもきつかった。

勿論どんなに辛くて苦しい状況であっても我が子を殺す(捨てたとマイルドに表現していますが、ほぼ生存不可能な状態で遺棄しているので殺意はあったでしょ)なんて絶対に許されることではないです。
罪は罪。
でも私は罪を問うことと、罪を犯してしまう程追い詰められた人の背景を理解するのは両立できると思うし、王妃様を批判する意見は多いけど彼女の不幸に言及する意見はあまり見ないなぁと思ったので、そちらをメインで語ってみました。
こういう人間が1人くらいいてもいいやろ。

そしてもう1点とても重要なのが王妃様を追い詰めた「周囲」について。
アーサーが魔法使いだということはごく一部の限られた人しか知らされていなかったのですよね?
そこであらぬ噂を立てられたとヘイガルさんが証言している。
誰が王妃様を追い詰めたのか具体的に名前を挙げられるのではないの?そこ追及しないの????
ここはね、ヘイガルさんにもっと義侠心があればなぁとは思いました。
でも彼は多分政治的な目端は効かない穏やかな老文学博士なので(そこが美点でもあると思いますし)……やはりアーサーの補佐役として汚れ仕事も厭わない有能な高位文官の登場が待たれます。
誰か!心ある忠義に篤い家臣!!!!(中央の国の政治改革ストーリーを夢見る民)
ところでこの“権力者が周囲の言葉によって非人道的行動に走るよう追い込まれる”流れってとても既視感があるのですが…そう、アレク様がファウスト先生を処刑しようとした経緯にとても似ている。
まさか…?この2つの事件に関連が???考えすぎ???
関連があるというよりも単に「魔法を使わなくても人間の心は言葉で簡単に操ることができる」というメッセージなんでしょうか?(辛い)

③アーサー失踪後の宮廷(主に国王陛下)の対応
国王陛下、存在感が薄い。
これはね、Twitterでも言ったんですけどおそらく物語の構造としてアーサーとオズの関係にフォーカスさせるために、母親の描写はある程度あっても父親との関係性は控えめに描いているのかなぁと思っています。
そこは南兄弟におけるフィガロ先生、ミスラ、フローレス氏も同じようなバランスなのかと。
アーサー失踪の真相を知った国王陛下がアーサーの捜索規模を縮小し秘密裏に行うように変更したのは、王妃様とアーサーの名誉の為ですよね。もしもアーサーが無事生還できた時に誰も傷つかないように。
私はここは王家の信用問題の為もあるだろうけど、どちらかというと家族愛故と思っています。
グランヴェル国王については描写が少ないので私もこうだったらいいなという願望こそあれ、推測できるだけの判断材料が足りないんですけど。
でも愛が無ければその後世継ぎの子供を産むこともなく心を病んだ王妃なんてとっくに離縁・王室追放されてもおかしくはないし、行方不明の王子もさっさと死んだことにして次の妃を迎えてたと思うんですよね。
それに病床に伏した国王陛下がアーサーに会いたいと言って決死隊が編成されたということは「我こそは」という猛者が陛下の為に集ったわけでしょ?
家臣に慕われるいい国王なのではないかと私は思う…。
グランヴェル国王の心の内を知るエピソード、今後出てくるといいんだけどな。


④橋のスポエピについて
グランヴェル城の橋のスポエピ、大好きなんですよ!!!
通常王族は歩いて渡ることはないグランヴェル城と市街を繋ぐ橋を手を繫いで一緒に歩いてくれたのは、そんな高貴な身分の方々の行動様式なんか気にせず我が子の我儘を叶えてあげたんですよね、国王夫妻。
権威や上流階級の作法だけに拘らない国王夫妻の優しさを感じる暖かいエピソードだし、たったそれだけのことが幼くして両親と離れてしまったアーサーの大切な思い出になっているという切なさも含んでいる。
ここ掘り下げられたら確実に泣いちゃうな~って思ってたので、まあ泣いてしまったんですけど。
アーサーは自分が幼かったからこの思い出が少し曖昧だと言っていたけれど、ヘイガルさんのお話によって確固としたものになりましたね。
そして忘れていた星の数え歌も王妃様に教わったのだというエピソードも追加されました。
「アーサー、良かった」私は素直にそう思いました。

それはそれとしてアーサー、弱冠17歳で王子として公務をこなし(実際は13歳から公務に携わってる)、けんまほとして各地の事件解決に赴き、普通の大人以上の働きをしているんですよね。
その上で自分を殺そうとした精神疾患の母親との関係修復を望み、病気の父親の心配もしている。
誰がアーサーのケアをするの???
これ、犬バラの直後にも同じこと言ってたんですが、大人(オズも含めて)が其々辛い過去を背負って苦しんでいるのはわかるんですよ。
みんな適切なサポートを受けて癒されて欲しいと思うけど、そこで彼らのケアをしようとしているのが17歳の少年なのはちょっといかがなものかとは思うんですよね。
その後のサンリオコラボや1.5アニバログストではオズからアーサーへの心のこもった言葉が贈られてはいるけれど…カインやリケ、他のけんまほの仲間もアーサーを気にして助けてくれてるけど…私はオズはもっとやらなければいけないことはあると思いますよ。
今回は賢者も苦言を呈していたけど超がんばって。
ちょっと話は逸れるけど、子供が大人のメンタルケアをしているという点ではフィガロ先生とフローレス兄弟の関係もそうなんですよね。
孤独に苦しむ大人が真っ直ぐに自分を慕う子供の純粋さに触れて救われること自体は素敵なんだけど、子供が傷ついた大人を気遣って自ら寄り添ってあげる状態を美化し過ぎるのはよくないじゃないですか、やっぱり。
これはそういうシチュエーションを描くなという事ではないです、念のため)
ここはほんとに表現の匙加減が難しい部分だと思うし、まほやくは結構ギリギリを攻めてるなとも思ってる。


そんな中で俺たちのスノウ様がやってくれましたよ!!!!
「星から落とされた流星の子供」
双子先生とオズの関係を王妃様とアーサーに擬えて未知の力を持った子供への恐怖とそれでも愛はあるというお話。
お城と市街を繋ぐ橋はアーサーと両親の絆、譜面に見立てた星空が煌めく思い出のメタファー、そこから零れ落ちた流星がアーサー、ただ1人受け止めることができたのは最強の魔法使いオズ、綺麗に繋がりました。
泣いちゃったな。
スノウ様、悪戯好きで気まぐれで飽きっぽくて残酷な一面もあるけれど、ここ一番で孫弟子への気配りと優しさを見せてくれました。
それでこそ師匠の師匠。ありがとう、ありがとう。
そしてこのスノウ様の言葉がアーサーからヘイガルさんへの誰も傷つけない優しい嘘に繋がるのですよね。
このアーサーの優しい嘘って一見するとアーサーが自分だけ感情を押しころしてヘイガルさんを気遣ったように見えなくもないんですけど、全然そうじゃないんで!(と私は強く思ってる)
私は他者への優しさとか労りってその場で自分に還ってくることもあるけど、連鎖していくこともあると思うんですよね。
スノウ様からアーサーへの思いやりの言葉がアーサーからヘイガルさんへの言葉に巡り、ヘイガルさんからの教えが幼いアーサーの情緒や語彙を育み、そのアーサーが誰に対しても無関心だったオズの心を動かしたこと、皆繋がっている。
王妃様に捨てられたアーサーにもそれまでに受けた愛や優しさはあったし、誰にも心を開かなかったオズにも双子先生からの愛は与えられていた。
運命的に出会った2人に強い絆が生まれて、そこで育った愛がまた他の誰かに連鎖していく……んだと思うんですよね。
そういう夢を見たっていいじゃない。

ところで両親や中央の国を恨んだり憎んだりしないアーサーを「良い子すぎていて人間味がない」みたいに言う風潮、いまだにありますよね。
まあどんな感想を持っても自由ですけど、世の中みんながみんなエレン・イェーガーじゃないんですよ?とは思う。(エレンに対する酷い風評被害
確かにアーサーの境遇は両親や中央の国を恨んだりしてもおかしくはないと思う。
でも「普通は憎むはず、恨むはず、だからそうじゃないアーサーが信用できない・好感が持てない」ってそれまんまヴィンセント様の思考じゃん?
いや、ヴィンセント様に共感してその感性を推す人がいてもいいんですけど。
ただ、今まで1年半分のまほやくストーリー読んでれば全体通して「恨み・妬み」成分がとても少ないことがわかるのに何でそういう思考になるのかなぁって私は寂しくは思うよ。
このパートだけ凄い長くなっちゃったな。(えへへ)


⑤グランヴェル王宮における魔法(魔法使い)への理解
ヘイガル先生、「アーサーがオズに拾われる前の4年間で王族としての基本的な言葉遣いや礼儀作法を身につけていた」という設定を綺麗に補完してくれましたね。
イベント告知PVを見た時に「アーサーの元家庭教師」という設定でそこは予想できたし、期待を裏切らない素敵な先生でした。
そしてたった一人の世継ぎの王子の家庭教師として文学博士が選ばれた(他の学問、武芸などの家庭教師も複数いるかもしれませんが)こと、そもそも文学者・文学博士という職業が存在していることが確認できて、中央の国の文化・教養観も垣間見えました。
スノウ様も言ってたけど言葉を大切にするヘイガルさんの教えと、アーサー自身の好奇心旺盛で学習意欲が高いという資質が作用しあって、4歳にしてオズの不興を買うことない人格に育っていたんですよね。
結果論だけどヘイガルさんがアーサーの命の恩人とも言える。
ヘイガルさん、魔法使いへの差別や偏見も感じないしこのままレギュラー化して私が夢見る中央の国の政治改革に協力して欲しかった。
そう、読み飛ばしがちなんだけどヘイガル先生はアーサーに国の歴史や伝承も教えてくれてたんですよ。こういう知識人、アーサーの傍に絶対必要じゃない?
まあ、アーサーの歴史書問題はメインストでじっくり取り上げる気もするので、それまでは寧ろこういうアーサーの過ちに気づいてくれそうな人は引き離される筋書きなのかもね(辛い)。

ところでヘイガルさんって、中央の国でも上位の知識階級に属してると思うんですよね。
そんな上級インテリでも魔法や魔法使いに関しては迷信染みた解釈の知識しか持っていなかった。
勿論学問の専門分野の違いによる理解不足もあると思う。
でもチェーリオ司祭なんかとは違って元々魔法使いには敬愛の念があり、更に自分の教え子が魔法使いだという事を知っていたにも関わらず、魔法関連の知識は一般人と変わらないレベルだったんですよね。
アーサー失踪は自分が持ち込んだオズの魂(偽物)の所為だと13年間も自責の念で苦しんできたと思うと、ヘイガルさん自体はインテリなだけに無知の不幸の重さを感じました。
アーサーの“偶像を駆使した魔法使いのイメージアップ戦略”も一般国民向けにはいいと思うんですけどね、それとは別に国の中枢部にはもっと魔法や魔法使いの正しい知識を得てもらうことも必要なのでは。
ただこれは諸刃の剣でもあって、魔法使いにとっては人間により深く理解してもらうことは自分たちの弱みも広く知られることになるかもしれず、それを良しとしない層も(特に古い魔法使いの中には)いるとは思う。
前途多難だな、アーサー。

 

※     ※     ※ 


こうやって書き出してみると結構細かな新事実が描かれていますよね?
ここ最近のイベストはつしみ先生以外のライターさんのシナリオでも、周年ストを受けた内容だったり今回のようにスポエピを補完してきたり、あからさまな2部までの繋ぎのゆるふわストーリーにはならない工夫がされている気がします。
犬バラがあれだけのヘヴィさで、それでも読者に支持されたからイベストもその方向性でも受け入れられる!って公式で判断されたんですかね?
これは全て私の妄想なんですけど、今回のこれだけのエピソード補完はさすがにちゃんと両先生の元からの設定や意向も反映しているんじゃないかと思うわけ。二次創作じゃないんだから。
確かに本筋は大きな進展もなかったし、どうしてもつしみ先生の書かれる文章と印象は違うけど、私は全然がっかりはしませんでした。
でもね、わかる。特に強絆担は犬バラという特大の傷を負ってるから、アーサーの内面を掘り下げるなら同等の破壊力で挑んで欲しいって思っちゃうよね。
私の中にもそういう気持ちはあるし。
で、思ったんですが、この中央ラプソディはあくまでも中央の国の人間、しかも過去の事件の当事者を傍から見ていた人目線のお話じゃないですか。
多分メインストーリーはもっとがっつり当事者目線のお話が来ると思うのですよ。
だからこれはそれに向けた予行演習ってことで。どうでしょう?(誰に向けて言ってるんだ?)

以上、とても時間がかかったけど、なんとか自分の内面にある程度向き合えました。
本当は他にもパーティーの主旨ガン無視のゴス服可愛かったわね、とか例え自分が好感を持っている相手でも不自然な点があればアーサーの騎士として対処するカインカッコよすぎか!とかオズの事を導く気満々のリケ可愛いな、とか色々あるんですけど、まあそういうのはTwitterでも気軽に言えるから、もうここではいいかな。
そうそう、最後になっちゃったけど今回もドロンボーみたいな悪役を一手に引き受けてくれた北3、ありがとな!


【今さら】まほやく1.5Anniversaryログスト感想

遅くなりましたけど1.5アニバログストにとても感動したので、当時のTwitterのログを兼ねて感想を残そうと思い、書きました。
強い絆及び西子弟担が書いているので著しく偏ってる。
深い考察などはないです。
ログストはみんな読んでるからネタバレ配慮はいらないよね?というスタンス。
でも、他ストーリーの不慮の引用ネタバレがあるかもしれないので、読んでも気にならない人だけ読んでください。
いや、別に読まなくてもいいけど。


 ※     ※     ※ 

 

(1)年長者達

よーし、1.5アニバイベ頑張るぞー!!!とログインしたイベント初日、双子先生にお出迎えされました。
え、イベント開始と同時に公開されたログストなんて過去にあったっけ???と戸惑いつつ始まる双子先生と、フィガロ先生の掛け合い。
双子先生の大人Ver.も披露してサービス満点!
なんかここは長い年月で培われた間合いを感じますね、主に合わせてあげてるのはフィガロ先生かもしれないけど。
個人的にはこのくらいお互いチクチクツッコみながら、でも楽しそうな年長者たちが好きです。
魔法使い一の社交家って自分で言っちゃうんだフィガロ先生(魔法使い一の寂しがり屋なのにネ)…な~んてこの時はまだこの後続く怒涛のログスト群や登場人物の組み合わせに思いを馳せることもなく軽いノリで読了していました。
だって対象イベストの中で唯一未回収だった「盗賊エチュード」を早く解放したかったんだもん。
めちゃめちゃイベントに前のめりでこのログストの意図を推し測ることもできなかったんですよ、愚かなり。

そう、思えばこれこそが彼らの役回りなんですよね、世界の始まりと秩序。
それに気付くのはイベント最終日のストーリーを読んだ後になるのですが、そのお話はまた後ほど。

 

(2)主従の二人
2日目は主従のお二人の登場です。

ん?もしかしてこのログストは全て称号の組み合わせで来ちゃうの?え?まじで?(喜)いや慌てるな、まだ2話目だし、期待し過ぎると違った時ショックだから、と自分に暗示をかける私。本題に入れ。

自分の紹介は遮っておいてレノックスの紹介は饒舌なファウスト先生が可愛かったですね。
そしてその紹介内容がめちゃめちゃ愛と信頼に溢れているんですよ、羊まで紹介してくれちゃって。
情が深くて優しいってそういうことなのですが。
自分の事は信用ならない呪い屋としておきながらレノックスの事は「信用できる、保証しよう」と言い切ってしまう矛盾に気付いて欲しい。
あとその「人違いだ!」っていうリアクションはいつまで続けるつもりなんですかね?それ真に受けてるのってもうシノ、リケ、ミチルくらいなのでは???(リケやミチルも時間の問題では?)
そんな頑固な態度は崩さないファウスト先生ですが押しには弱い、超弱い。
そもそもファウスト先生って別にレノックスの事が嫌で離れたわけじゃないですしね、あっさり押し切られててました。
愛すべきお人好し。

改めてファウスト先生にしろレノックスにしろ、自分が良い・好きだと思ったもの・ことに対してグイグイ行くのは“元”とはいえ中央気質だなって思いました。
その気質、現在の若者達にもしっかり受け継がれてますよ~。

さて、この日Twitterではこのログストが称号の組み合わせなのは勿論、ゲーム内の称号一覧の下から順に公開されている?という考察が大きな話題となりました。ま・じ・で?!!!
こういうの気付ける人って凄いな、っていつも思っちゃう。

そして仮にこの順だとすると強絆、最終日じゃないすか。え、強絆担の皆さん大丈夫?それまで気を確かに。

 

(3)元相棒の二人

ここらへんから予想以上にこのシリーズ破壊力あるな、と思い始めました。

そもそも元相棒の2人が紹介し合うということ自体、彼らのけんまほ内での設定(魔法舎で初めて出会った・別に親しくない)上おかしいだろ、って思いながら見てたらネロが似たようなこと言い出したのでめっちゃ笑いました。
でもその後の2人の他己紹介が凄く対照的でなんか…笑っててごめん…みたいな気持ちになってしまって。
え~っ、そんな(><)←この顔文字10年以上ぶりに使いました!!!でも何故かこんな気分なんですよ、わかって。
なんかブラッドリー切なくないです???

ネロからのブラッドリー紹介はまあ、こんなもんですかね。
自分は東の国で料理屋をやっていた魔法使い、ブラッドリーのことは料理人目線で見た北の魔法使い。
いつも通り設定を貫いてるんですね、まあ嘘ではないし。

聴いてるブラッドリーも「ガキ臭い」とか言いながらも楽しそうだったし、ノリノリで自己紹介したところまでは良かったんですけど、
そのままネロの紹介になだれ込もうとした途端、ネロがちょっと嫌そうというか不安そうな表情をするんですよね、Live2Dなのに。
で、それを見たブラッドリーがめっちゃ気まずそうに「…東の国の飯屋だ。」って…。ファ~(><)!!!

これね、ブラッドリーは元々ネロのボスだしネロが過去を隠したがっている以上、本来立場というか主導権はネロの過去を知っているブラッドリーにあるはずなんですよ。
その気になれば優位な立場で自分の思い通りに振舞うことだってできるんです、ブラッドリー。
でも、しない。
だってネロの事を大切に思っていて彼が嫌がることはしたくないから。

私、元相棒のことはラブコメと思っている節があって「ちゃんと2人でお互いの気持ちを伝え合えばいいじゃん?話し合え!」って思ってはいるんですけど、普段はイケイケのブラッドリーのあんな繊細な気遣いを見ちゃうともう少し優しい気持ちで(ブラッドリーを)見守りたいなと反省しました。
でも話し合いは必要よ。話し合え!まずは2人一緒のイベストやって!!!

元相棒担の皆さん大丈夫でした?私はブラッドリーに優しくしたい気持ちになるくらいには心を抉られましたけど。
この時
しみじみ思ったんですよ、先にpashの強絆対談あって良かったって。

あれを乗り越えたんだから我々は何が来ても大丈夫、という心の準備ができてるもんね(フラグ)。

 

(4)愛憎の二人

愛憎のこと考えるといつも「私にはまだ早い」って気持ちになっちゃうんですけど、このログストはまだ「私にもわかる愛憎」でした。
何か(誰か)をコントロールする快感を自覚しながらもそうできない(ならない)悦びも知っているという点に於いて、到底常人には到達できない領域にいるんですよね、シャイロック
それだけだとちょっと上級者過ぎて私の手には負えないのですが、彼の場合
自分より弱き者への労りや優しさがあり、本気のマインドゲームは自分より強い(優位な)相手にしか仕掛けない。
これは西の魔法使い全般に言えるのですが、そういう彼らなりのゲーム(悪戯)のポリシーの気高さが大好きです。

シャイロックが口にした自己紹介を端的に復唱するだけでめっちゃ彼をイラっとさせつつ悦ばせちゃうムル。
魂は砕けていてもこの返しは天才的だなって思いました。いやそもそも天才だし。
ムルのシャイロックへの思いの本質ってもうほとんど元に戻っているのでは?それとも元々魂の本質は変わっていなかったんだろうか?

それにしてもシャイロック、躾とか教育とか口では言ってるけど、決して自分の思い通りにムルを操りたいわけではないし、ムルが元のムルに還ることへの願望と躊躇も同時に感じるし、とても優しい人なのに複雑だな……って思うんですよね。まあ、だからこその“愛憎”なのか。(原点回帰)

 ※ところでまほ生でのフルボイス、ヤバかったですね!!!やっぱ声が付くと全然違う。これ全ストーリー聴きたいな~。

 

(5)仲良しの二人

前日が高難易度の大人の二人だったので、この日の二人は癒しでした。

ミチルがリケの事「世界一大好きな友達」って言ってくれました!!!やったー!!!
もう感想これだけで充分じゃない?でも語りますね。

リケの一番願望、表現によっては自己中心的に見える危うさもあるのにいつも可愛く見えてしまうのは、リケ自身が相手に対しても自分の一番って思ってるからですよね。
ミチルは優しくて穢れないからオズやカインより(比較対象w)活躍してほしい、ネロの料理以上に美味しい料理は食べたことない、聖ファウスト様のようにアーサーを助けたい。
自分が抱いた愛情がそのまま相手からも返ってくると信じている純粋さがある。

ここの匙加減が「見返りを求めている」ようには(私には)見えないのが絶妙だなって思うんです。
子供だといえばそうかもしれないけど、じゃあ報われない愛を経験すべきなのか?というとそれは別に絶対ではないですよね?
それに無償の愛は、報われなくても傷付きはあれど失われるものではないと思うので。(ポエム)

あ、だけどちょっとヤキモチ焼き屋さんかな~、リケ。
でもミチル、このリケのヤキモチ焼きな部分を理解した上でちゃんとご機嫌を取る術を身につけているなって思う。
これは彼が南の国で学校に通い、大勢の友達と接することで身につけたコミュニケーション能力ですよね。
リケとは大きく異なる生育環境だし、その違いがお互いに良い影響を与え合うといいよね。

 

(6)縁ある二人

紹介されて「どうも」ってご挨拶するミスラちゃん、可愛かった。

これまでミスラから南兄弟の感情って、庇護しなければいけない→親愛の情に変化してきてると思ってたんですけど、ミスラ自身がルチルのことを友達だと認識してるんだ?という新鮮な驚きがありました。
ミスラにとっての友達ってどういう基準なの?

①とりあえず殺したいって思わなくて(重要)、②お話ししたりお茶したりする相手、みたいな感じ?
いや①満たしてる人南兄弟しかおらんやん…。
北2はなんだかんだ言って友達判定してるって思うんですけどね、特にオーエン。
お家に招待するくらいだし。

これまでのまほやくのストーリーを読むに、力での支配や精神的依存・服従・操作等は魔法使いの能力的には容易いけどそれでは孤独は癒せない、大切なのはお互いに信頼し合う「友達になること」というがメッセージの一つなのかな?と思っていたのでミスラがさらっと「友達」という単語を出したのがとても感慨深かったです。

その後確か前にもルチルがミスラに「友達」って言ってたストーリーあったよな、と思って探してたらカエルのルチルSSRでした。
この頃はまだルチルの方から「お友達みたい」って言ってるのに今じゃミスラの方から「友達は俺で満足してください」とか凄い進展じゃないです?!
最初に「友達」という単語を出したのはルチルだけど
その言葉を口にすることに戸惑いが無いんだな、ミスラって思って。

 なんかこの日は異様にログスト(というかミスラ)についてツイートしていて、この感想はほぼTwitterのコピペみたいなものです。
手抜きですみません。でも言いたいことをかなり言い切った感はある。

 

(7)師弟の二人

ここまで私はこの自己紹介(と他己紹介)、賢者の前でやってると勝手に思っていたのですが、突然ラスティカが「お客様」という単語を出してきてビックリしました。
え?どういうこと?そういう体で賢者の前で練習してたってこと???ってTwitterで騒いでたら優しいフォロイーさんがその設定は第1話で双子先生が説明してくれてるよって教えてくださいました。
……ほんとだ、書いてあった。恥ずかし~!!!

大切な第1話をないがしろにしてごめんなさい。
感想も短くてすまない。

突然の自分語りなんですがまほやくを始めたばっかりの頃、登場人物が皆魔法使いなのに「強さ」に凄い優劣をつけるんだな?という違和感がありました。
強さ=魔力の強さなんだけど、その用途が主に戦闘力で判断されていて、そして誰が一番とか二番とかに登場人物(全員じゃないけど)が拘ってるしなんか明確な序列があるんだな、って。
正直、それはそんなに好きな要素じゃなかったんです。
これは私がバトル系の少年漫画がそんなに好きじゃない(好きなものもあります)のが大きく関与してると思うので、単に好みの話なんですけど。
まあそれは読み進めているうちに魔法使いの歴史や北の国の環境等がわかってきて物語の背景として理解はしたし、やっぱり人気があるのは北の(含む北出身)“強い”魔法使いだったりするので、そういう世界観の方が今はウケがいいんだろうな、とは思いました。
でも少なくともまほやくの魔法は戦うだけじゃない用途も沢山あるんだから、もっとそういう魔法にもスポットが当たってもいいいいよね。

で、やっとこの日のログストの話になるのですが、ラスティカ→優しくて優雅でとっても頼りになる、クロエ→おしゃべりが得意で夢見ることが上手、という紹介は全く魔法と関係なくてそれでもお互いのチャームポイントをきちんと評価してて凄く好きだなって思ったんです。(前振りが長い)
私がこの二人が好きなポイントってここに凝縮されてるんですよ。
強さだけじゃない、“魔法”という言葉が持つ甘美さやときめきについて語ってくれて嬉しかった!
さすが私ご贔屓の師弟ですよ。大好き。

それはそうとしてクロエ、人を動物に変えたり呪ったりする怖い魔法は絶対使わないって言ってるけど、あなた得意なのは仮死魔法ですから。
こはちゃんと自覚しないと。
 

(8)因縁の二人

サンリオコラボの「よくやった、オーエン!」の場面とか、他人の恐怖や不快感を煽ろうとしてるのに思い通りに事が運ばず逆ギレするオーエンがいつも面白くて好きなんですけど(悪趣味)、このログストも最高でした。
因縁の二人については周年ストの「おまえだけを置いていかない」とびずろぐSSでの「1000年見守る(見守るとは言ってない)」があったので、今更オーエンが何を言ってもはいはい、そうやって友情を育んでいってください、としか思えないんですよね。
これ、例えば元相棒の二人には「話し合え!お互いの率直な気持ちをぶつけ合え!そうすれば新たな関係が築けるよ」っていう親心的なものが起動してしまうんですけど、因縁は「まあこのままでもなんとかなるでしょ」みたいな感覚がある。
パラロイのせいかもしれない。あそこで描かれた二人の関係が私にはとても理想的に見えたので。
だからお互いに勝手に相手の言葉を遮って好きな事話していがみ合ってても、だからって相手を貶めてるわけじゃないよね?と信頼してしまうんだよな。
無論心配事項もありますよ。
傷人格のオーエンが見せた攻撃性とか、その攻撃を今のカインの力では防げそうにない部分とか。
でもそこは二人それぞれが自力で乗り越えなければいけない試練だと思うし、周りにも力になってくれる仲間はいるし、この二人なら大丈夫って思えるんですよね。
そんなことをしっかり確認できたログストでした。

 

(9)幼馴染の二人

残り2日のログストは絶対可愛いの確定だと思ってたんですけど、本当に可愛いかったですね。
そしてその上でまた色々考えさせられました。

“従者の星”というパワーワードが出現したのですが、従者の星なのに公的には小間使いなんですよね、シノ。
つしみ先生がここのギャップをどの辺までリアリティラインで考えているのかはまだはっきり分からないんですけど、ちょいちょい幼馴染の身分差エピソードを挟んで来るので、つい私は身構えてしまうんです。
どういう部分が、というと長くはなるんですけど

①ヒースはシノと同等の友達としてずっと一緒にいたいと思っていたけど現実的には困難だと理解していて、それでシノと一緒にいるためにシノの主君とになる決意をしている。一番怖いのはシノの死。
②シノはヒースとの身分差を理解していて、ヒースの従者としてずっと仕えたいと思っている。そしていつか手柄を立てて自分の城を持てるような身分になった時にヒースと並び立てると信じている。ヒースの為なら死も約束を守れないことも恐れていない。
③ヒース、シノ共に主従として一緒にいたいと思っているけど、実際にシノと雇用関係を結んでいるのはブランシェットの旦那様であり、シノは有力貴族の従者としての教育をほとんど受けていないと思われる。

①と②でも少しすれ違いはあるんですけど客観的に見た場合③って凄い障害じゃないです?
ブランシェットの旦那様、公的には小間使いでしかないシノのお誕生日をお屋敷で祝ってくれたりしてリベラルな感じもあるし、領民からの信頼も厚そうで名君っぽいのですが…でもヒースには無断で(別に断りを入れる必要もないので)シノを魔物討伐に派遣したりもしてるんですよね。
なんか“一人息子の遊び相手の小間使いで森番”以上の存在とは見ていないような気配を感じるんですよ。どうなんだろう?
まあ、いざとなったら二人で家も身分も捨てて外の世界へ飛び出して行けばいいよ!と私の中の少女漫画脳は言ってるんですけど、それでハッピーエンドにできるリアリティラインじゃなかろう?という気持ちもあり。
それに多分ヒース推しの人は貴公子のヒースが好きなんだろうしな…と思うので。
例えば前日の因縁なんてめっちゃ噛み合ってなくてもそのまま1000年すれ違いコントできそうな強さを感じるけど、東主従は気持ちの部分ではお互い1番大切な相手なのに辛い試練を勝手に予感してしまうんですよね、私が。
これはあれだな、強い絆と同じ不安要素だな。

2人だけなら何の問題もないけど、それぞれの国や立場が絡むと難しくなってしまうという。
ここまで書いてこれ感想なの?という気持ち。しかもこのパートだけすごい長い。
すまない、周年スト以来、めっちゃ気になってる部分なので語ってしまいました。

ところでシノにあんな言われようだったカインとレノックスだけど、称号はなくてもカインはアーサーの騎士(アーサー公認)ですからね、レノックスもいずれ返り咲きますからね(このまま押し切れば)、一応みんなの名誉の為に一言申しておきます。

(10)強い絆の二人

ログストが楽しみすぎて興奮してたのか、この日はアラームも無しに朝5時過ぎに目覚めてしまいました。
起きてしまったのでログスト読んで一言Twitterに感想残して二度寝した思い出。

オズの「いらっしゃいませ」で死ぬほど笑っちゃいました。寝起きだったのに。
オズ、お店屋さんごっこができる社会性があったんだな、いつから?北のお城でもやってたの?
だってアーサーはオズのお城に来る前は自分でお買い物とか絶対にした事ない生活だったわけでしょ?オズも必要なものはなんでも誰かが貢いでくれたり力で奪ったりしてたと思うし(現にシャイロックにお支払いしてなかったし…)アーサーが人間の町で見たお店の真似っこ遊びをしたがって、訳もわからないままお付き合い
してたんですかね?可愛すぎ。
と、凄い笑ってたのに突然なんなのそのポエム。ガターン!!!(立ち上がる音)

オズ、感情表現が苦手で感情の幅もそんなに大きくないから情緒が幼児とか言われがちだけど、私はそんなことないって割と思っているんですよね。
確かに人間的な細かい感情の機微には疎い部分はあるかもしれないけど、なんていうかその感情の機微必要?なくてもよくない?みたいな気持ちもあって。
そんなことより足りないのはアーサーへの直接的な言葉ですよね?
まあ、サンリオコラボのあのセリフとか自分の気持ちをアーサーに伝えようとする変化も少しずつ感じられたし、強い絆は安定し過ぎると面白くないらしいしって思ってた矢先に!

オズ、これだけの感受性があって言葉として表現ができるならもう充分じゃないの?

どこの誰とも知れない客人には「自分とアーサーは何の関係もない」、そしてこれはアーサーの為ではなく自分がそう言いたいから(そう言うべきだと思ってるからだよね)。
でもアーサーの心を傷つけない、信頼できる相手になら、自分しか知らないアーサーの話をしてくれるんですよ!!!
言葉のチョイスも美しい!!!
「静寂と死を招く吹雪の精霊しか知らない、密やかな話」
この短い言葉の中に凄い様々な思いが込められているし、オズにとってのあの北のお城での9年間の日々はこういう事なんですね、と胸が熱くなりました。
pash読んでるから大丈夫とかそういうお話ではなかった、全く。

オズの言葉を受けて笑顔になったアーサーが改めて目の前のお客様(架空)にご挨拶をしてくれました。
なるほど~こういう仕掛けだったんですね。
途中この謎の設定に戸惑いもしたのですが(それは私がちゃんと第1話を理解していなかったから)、そっか、このログスト自体がここまでこのゲームをプレイしていたユーザーへの魔法使いからのご挨拶だったんですね。
「そして、出来たら私たちの友人になってください。」
メインスト冒頭への回帰だ!何という完璧な流れ。

なんかこの10日間、毎日更新されるストーリーに笑ったり深く考えてしまったり忙しかったけど、凄く良い締めだったな、改めてまほやくが好きだなって思いました。
1.5周年おめでとうございました。

 

その他雑感

1.5アニバのログスト、ゲーム内の称号逆順はそうなんだけど、つまりあの並びにちゃんと意味があったんだな、っていうのが凄い衝撃でした。
言われてみれば1周年の時にけんまほ21人の年齢順に意味があった事、そこにタロットの大アルカナが重ねられていたことが明かされていたので、そういうのがあっても不思議ではなかったのですが。

それともつしみ先生がたまたまゲームでの並び順を見てインスピレーションを受けた、って事なんでしょうか?
いつか詳細を知りたい。

でもこうして“達観”始まりで“恩愛”終わりになると、完全に円環じゃありません?
そしてラストのアーサーのセリフが、メインスト冒頭のムルのセリフに重なりますよね?
これはこの物語の構造とテーマの象徴だと今のところ思うわけですよ。
構造とはこの世界の理の始まり(過去)と困難(現在)、そして次の世代(未来)への引継ぎのようなもの。
テーマとは愛と孤独、絆について。
単に深読みさせたいだけかもしれない、でも深読みさせて欲しい。
なぜならそれがおたくだから。


ところで全くの余談ですが第2章のボイス録り終わったら、オズの「こんにちは」「いらっしゃいませ」は通常ボイスに入れて欲しいな。

第2章に「いらっしゃいませ」ってセリフがあるかどうかはともかく。

「オズ&アーサー対談」雑感

PASH!「オズ&アーサー対談」読了後の雑感です、ネタバレばっかりなので知りたくない方は絶対読まないでください。
いつも通り深い考察や切れ味鋭い批評などは一切ありません。
いつだって感情のみ!!!
そして長いです。

 

 ※     ※     ※ 

「オズ&アーサー対談」読みましたよ~。
告知見た時声優さんの対談だと思ってたのにまさかのつしみ先生書き下ろし、対談形式のSSでビックリ!
なんだよもう。

なんかさ、アーサーがめっちゃはしゃいでいましたね。
Twitterの感想では意外に思われてる人も結構見掛けたんですけど、私は特に違和感なかったです。
というより、「雪国のオズ」4コマ同様、とても自分の解釈に一致していたので妙に自己肯定感が高まりました。
そんな訳で勢い余って久しぶりにここへやってきましたよ!

とはいえ、情報量が凄かったので、勿論新しい発見もありました。
例えば北の国時代のアーサーの経歴は国家機密扱いであるとか。
割と「え?そうなの?」という感じですけど。
じゃあ、4歳から13歳までの空白の期間は対外的にはどういう扱いになってるんだろうな?
だってかなり強めの殺意を持って捨てられてたでしょ、アーサー。
戻ってくる可能性はほぼない状態だったのに、ずっと存命してますという体で取り繕ってたんだろうか?
さすがに「強烈な殺意を持って捨てた」と公表しないとしても、いつの間にか表に出てこなくなった王子殿下について国民はともかく、国政に携わる貴族の皆さんも何も知らされていなかったの?

ある程度の範囲にはなんとなく知らされていたんだろうか?「知ってる方も多い」ってどの範囲(人・情報)までなんだろう?めっちゃ気になる。
「王子殿下は健康状態がすぐれない為、離宮にてご療養中。回復されるまで公には姿をお見せになりません。」みたいな感じだったのかな?
でもその後どうするつもりだったの?折を見て(次の子供が生まれるとか)病死として発表とか?
つうか、誰がそんな情報管理してるの?国王陛下はご存知なんですか?
なんか、いきなり中央の国の闇に触れましたね。
ドラモンドさんを見てる限り、アーサーがオズに育てられたことは把握しているけど、そこに至った経緯(捨てられた)は知らなそうなんですよね。(※明言はされてないです。でもあんまりそこに気遣ってる風に見えなかったので。)
(※2021年5/26訂正)宝剣読み直したら第6話に「アーサーが心を病んだ王妃様に捨てられたことはみな知っている」と賢者のモノローグにありました。皆知ってたんですね。それであのモブ貴族の態度???絶許!!!
宝剣でアーサーの事苦労知らずみたいに言ってたモブ貴族もそんな風だったし。
落としどころとしては、「王子が魔法使いという事が判明したので世界一の大魔法使いオズに預けて魔法指導させていた」とかそんな筋書きで上層部には周知されている感じかなぁ。
知ってる人は知ってると思いますが私、陰謀渦巻く宮廷絵巻が割と好きなのでまほやくはそういうお話ではないという事は重々承知しているんですけど、ついこっち方面の妄想が膨らみます。
多分詳細は明かされないと思うので、ここは一人で妄想させといてください。

ふたりで暮らしていた頃の思い出を問われて、まずはオズの言葉を待つアーサーが余りにも会話上手で震えました。これぞコミュ強!
この間のワルプルギスログストでのリケとの会話もそうだったんですけど、ちゃんと相手との関係性や本人の性格を踏まえて会話できるのがアーサーの聡明さだなと思います。
そしてまだ相手との関係性が確立していなかったり性格を把握しきれていない時は、ファウスト先生の藁人形とかネロのつまみ食いみたいに、親交を深める試行錯誤に真剣に取り組む姿勢(しかも失敗しそうな危うさもかなり秘めてるのに)も好感が持てます。
アーサーにあまり興味ない人がよく言う「良い子過ぎてつまらん」みたいなの、私は全く共感できないんですよね。
あのチャレンジ精神、めっちゃ面白いけどな。(まあ、ここが刺さらないから興味ないんだろうけど)
そして沈黙の果ての「たくさんある。」というオズの回答を受けての話題の振り方がまた天才的でした。
で、これを読んで思ったんですけどやっぱりオズ、かなり最初からアーサーに興味津々だったんじゃないです?
私はオズがアーサーを拾ったのはただの気まぐれではない、何か運命的なものがあり、オズ自身が無意識だったかもしれないけど本人の何らかの意思が働いた説を今のところ推しているのですが、拾ってすぐに強い蓑虫作ったり、アーサーの感情・体調・意思をよく質問(確認)していたというのがオズのアーサーへの強い興味・関心として受け取れるので、これもまた裏付けになるのでは?と思っています。
そしてせっかくのアーサーの話題提供に「おまえこそ」で返してしまうオズ…ハァ、そういうところだよ(って私の中のフィガロ先生もため息ついてるよ)。
その「おまえこそ」の部分はもう既に色んなエピソードで語られてるんですよ!特性ポエムでまでな!!!
俺たちが知りたいのは、オズの!オズから見た!ふたりの思い出なんですよ!!!わかってない、わかってないよホント。

そんな恩愛の者の心の声が届いたのか、今回の対談のテーマとも言うべき話題がアーサーから出てきました。
はい、ふせったーで言及した「死ぬのか」「いつか」ですよ。
凄い。
会話としては超短いんですけど、なんか2人の関係の全てが詰まってる。
つしみ先生凄いっす!!!いやほんとまじで。
え、だってこれもう死生観の哲学問答じゃないですか…。
箒から落ちたアーサーが泣きもせず身動きもしない、それによって「気が動転した」とアーサーは表現していましたが(多分アーサーは自分がそうだったからでしょうけど)、犬バラを経験した私たちは知っています、オズのそれはきっと「恐怖」でしょうね。
アーサーを失う恐怖を初めて感じた瞬間に出た言葉が「死ぬのか」なの、重い、重いです。
多分それはアーサーへというより、天とか運命とか抗えない大きなものに対する初めての問いだったのでは。
で、その問いの根底にはホワイト様を失ったスノウ様の姿があったと思います。
当たり前だと思っていたものが壊れてしまった喪失感、それが自分に訪れるかもしれない恐怖。
その動揺の中から口に出た言葉「死ぬのか」。
もうこの一言だけで既に丸1日思いを馳せてるというのにそれに対する答えが「いつか」なの、ほんとに、アーサー!!!
これね、もう箒に乗れてるからバルコニー事件よりは後だけど、まだちゃんと乗りこなせてもいないので、そこまで大きくなってからではないと思うんですよ。
現にアーサーはこのオズの問いは覚えていても細かいシチュエーションは覚えていなかったので、4~6歳位の出来事かな?と推測。
箒から落ちて「死ぬのか」と聞かれたら、「死んでません」とか「大丈夫です」とかじゃないの?普通?
それを「いつか」って…まだ箒に乗れたばかりの子供の魔法使いが。
この答えから溢れる知性とセンス。
これを彼に与え賜うたというのですか、つしみ先生!

そう、誰だっていつかは死ぬんです。
真冬の蝶のようにひ弱な子供でも、2000年生きた偉大な魔法使いでも。
ここは人によって意見が分かれるところかなとは思うのですが、私はアーサーは自らの「死」を認識している子供だったと思っているんですよね。
それはきっと雪山に捨てられ、大いなる厄災に魅入ったその瞬間から。
大いなる厄災の魔力から救われ生き延びた先では「いつか石にして食べる」と言われ、それ(救われたこと)に対して感謝の気持ちを持ちこそすれ恐怖心は抱いていない、不思議な死生観。
私はまほやくにおけるマナ石食はマイルドなカニバリズムだと思っていてそこにスピリチュアルな何かを幻視しているんですけど、アーサーのこの死を無駄に恐れない感覚は自分が死んでもオズに食べてもらえる、オズの中でオズと共に在り続ける事ができると信じているからかなと。
魂の不死性みたいな。
で、「死」を想う事(望むことではなく、想う事、ね)って実はそんなにネガティブな事じゃないと私は思うんですよね。
寧ろ安らかな死(死後?)のイメージがあるからこそ、その不安や恐怖に囚われずに現世を愛せるんじゃないですか?
とはいえ、現代日本人の殆どが無宗教(仏教ベーシックで信仰心が無いというより、関心が薄い)なので、そういう感性が理解できない、理解したくない、なんかヤバそうと感じるのもわかるな、とも思いつつ。
それを年端のいかない子供があっさりと口にするなんて…そりゃあ「生意気」ですよ。
そしてそんな過去の自分を「生意気」と思える今のアーサー、今でも十分生意気で可愛いのですが。

話は少し逸れますがアーサーからオズへの思いを「盲目的」と言う人がもの凄く多い事は承知していて、私も最初はそうかな?とも思ったんですけど、リケバースーデーのホームボイスやまほパアーサーのホームボイスを聞いて最近は「そうじゃねーんだわ」ってかなり強く確信したのですよね。
違うの、それはね「愛」なんですよ。
わかる、わかりますよ、今「ハァ?」って思ったでしょ?
これはですね、恋愛感情とかそういう人間的、物質的なアレではなくてもっと広範囲な、世界に対する肯定、みたいなそういうアレなんですよ。
この話、本当はオズバースデーのカドストと絡めてちゃんと言語化したいと思っていたんだけど、GW中ヴィンランドサガ再ブームが自分に来て(そもそもその再ブームもまほパアーサーのホームボイスの影響だしな)アニメ見たりしてる内に月日が流れてしまって現在に至ってます。(言い訳だな、言い訳。文章力がないからサクッと言語化できないんだよ。)
ちょっとこの話は本当に長くなるので、今は一旦ここで本題に戻りますね。

そう、私は思い出しました、強い絆は光と影だということを。
アーサーは多分自分の死はそんなに恐れていないけど、オズはアーサーの死を何よりも恐れていて、アーサーはオズが死ぬなど想像もしていなくて、オズはアーサーの為なら自分の命も捧げる事は厭わない。
これが私の強い絆(恩愛)の死生観だったのですが、また裏付けられたのでは???

久しぶりの感想文で魂の赴くままに書いてます。

中央の騎士団に潜入するのは次のコンチェルトの前振りなんですかね?
そんなネタバレな。
いやわかんないけど。(どっちだよ)
なんか、ここの2人の会話はとても打ち解けているというか何?2人だけの時はそんな感じなんですか?みたいな気持ちになったけど、実はこれインタビュアーの前(という設定)だし、多分カインやリケの前でもきっとこんな感じなんでしょう。
だからカインも気軽にオズに肩ポンするし、リケだってプンスコできるんですよね。
アーサーはオズに拾われる前に一通りの礼儀作法などの教育を受けていた、という公式情報があったと思いますが、それだけでなく周囲の人達への無礼にならないふざけ方、甘え方も弁えていたのかなぁ、と思ったり、いやそれは天性のものかも、と思ったり。
いずれにしてもザ・コミュ強!でした。
そして力を持つものに憧憬を持つアーサーに北の血だと言い切るオズ、北の血を引いていないとしっかり自覚しながらオズ様の弟子だから北の血を誇らしいと言えるアーサー、これぞまさに血縁に依らない「強い絆」ですよ、熱い。

随分語ったな。
正直ふたりが羨ましいと思う相手とかファンサービスみたいなものだから、皆さん各自で好きなポイントを好きな解釈で楽しんでって思うけど、結局お互いが羨ましいと思うのは自分が相手に与えられないものを持つ人物っていう結論な訳で、知ってた、知ってたけど改めて言語化されると双方とてつもない巨大感情ですね。
双子先生やフィガロ先生の事もちゃんと身内扱いでそこもとても良かった。
二次創作の「北師弟」ってアーサーをハブにする事多いから(まあそれはそういう括りだろうから別にいいんですけど)、公式で身内扱いにしてくれてるのは普通に嬉しかったです。
またちょっと話は逸れるんですけど、フィガロ先生が自分の素性を南兄弟に隠して接している事、アーサーは協力的な姿勢は見せてるけど実際どう思ってるんだろうな?というのは少し気になっているんですよね。
一魔法使いとして市井で暮らしたい気まぐれな実力者みたいな感じに思って協力してくれてるの?遠山の金さんとか、暴れん坊将軍みたいな?(すみません、時代劇しか例えが思いつかなくて)
これはね、傍でその様子を見ているオズが苦々しい気持ちになるのもわかる気がします。
他人事ではないからね。
早く打ち明けなよ。

中央の若者達とオズがお互いを尊重、敬愛しているエピソードが語られて、それをアーサーが喜んでる事も語られて、これもめっちゃ嬉しかったな。
まあ、そんなの知ってましたが?と思いつつも、アーサーだけではなくカインやリケの為に教師としての補習を受けてくれるオズにちょっとじんとしちゃったよ。
オズはねプライド高そうに見えて、実際高いとは思うけど、ハンドベルとか「よう、隣いいか?」とか教えてもらった事は素直に実践できるんですよ。
そういうとこ、自分も見習いたいし凄く好きな点ですね。

さて、最後の質問です。
この記事、キャラクター対談という体のSSだと思うんですけど、ここで突然前半の「死」に纏わる話に戻るんですよね。
やはり、それが本題ですよね。
「強い絆は光と影」を嚙み締めました。
ここまでこれでもかっていう位のファンサを見せつけた後でのこの締め、さすが純正つしみ節。
ここでオズの言う「失敗だったか測りかねる」魔法って私は運命に抗って自分が中央の魔法使いになったことだと思ったんですが、Twitter見てるとまだ明かされていないオズの秘密(アーサーに何か魔法を施した?)があるのではという意見を結構見かけて「へぇ~」って思いました。どうなんだろ?
勿論私は何があろうとオズの「私は私の願いを成就させるつもりだ」を10000000%信じてますし、その為の中央祝祭復刻に被せてのあのオズバースデーカドスト(=オズの願いの再周知)だと思っているので、まあ色々試練はあるでしょうけど、ハッピーエンドを疑ってはいませんよ。
めっちゃ応援してる。

はぁ、1ページ丸々の記事でこの情報量、堪能しました。
これ多分シリーズ化しますよね?他キャラでも是非見たいし、この対談の他担の方の感想を凄く読みたい。
他担の方がこのブログ読む可能性は限りなく低いと思うけど、もし!万一読んでくださってたらぜひ一言でもTwitterに感想流して欲しい。
強欲ですまない。
なにしろ私、感想のおたくなので。

そうだ、アーサーは…事務仕事が効率化できて良かったね。
そのHow to、ビジネス書にしたら売れるんじゃない?魔法使い限定だけど。

 

イベスト「呪い屋と孤月のコンチェルト」読了後の気持ち整理日記

相変わらずネタバレばっかりなので、知りたくない方は絶対読まないでください。
あと、いつも以上に中身はありません。

 

 ※     ※     ※ 

 

イベスト「呪い屋と孤月のコンチェルト」を読みました。
ファウスト先生が「自分が悪者になってジョシュアの憎しみを一人で引き受ける」選択をしたのは、書いてある通り「ジョシュアのテオへの友情を美しいまま守ってあげたい」というファウスト先生の願いによる自己犠牲だなと読了直後は思ったんですよ。
勿論、ジョシュアの月に対する憎悪を弱めなければ彼自身がその感情によって肉体も蝕まれてしまうので、彼の怒りや憎しみを他に向ける必要があったのは確かだし。
わかるよ、そんな汚れ役は陰気な呪い屋の僕にぴったりじゃないか、とか思ってんでしょ?(一方その頃レノックスはといえば、そんなファウスト先生にぴったりな猫ちゃんカップケーキを買っているのであった…)
そうやって悪役ぶってもその根底には自分が信じてそして失った「魔法使いと人間との友情」をどこかで信じたい気持ちがあるんだろうなって。

 

しかしその後しばらくしてから「だが、待てよ」と思いまして。
ジョシュアはそれでいいの?
これはその時ふせったーにも書いたんですが、ファウスト先生は自分で納得しての選択だろうけどジョシュアはそれで真実を知ることなく、これからずっとファウスト先生を憎み続けるのはダメじゃないです?
ファウスト先生がそこまでジョシュアの人生に責任を持つ必要はないと言われればそうかもしれない。
でもこの事件に関わってしまった時点でもうジョシュアの心の一番大切な部分に踏み込んでしまったんですよ、ファウスト先生。
たった数十年しかない人間の生涯の中の短くない時間(もしかしたらその後の人生ずっと)を他者を憎みながら生きるなんて不幸じゃないですか。
真実を知る事でもっとジョシュアが傷つく可能性もあるし、本当の事は信頼できる仲間だけがわかっていればいい、というのも理解はできるんですけど理解と納得は違うので。
それに目の前で起きた出来事だけに囚われた感情と、複雑な因果関係を知った上での感情はその消化過程で心に及ぼす影響も違うのでは?と思うんですよね。
ファウスト先生、自分だって苦しい日々を過ごした経験があるんだからそこはもう少しジョシュアに寄り添って接しても良かったのでは?
でもそれが「東の魔法使いになること」なのでしょうか。

 

思えばこのスタンスって中央の魔法使い(オズは除く)に対しても同じですよね。
中央の国の歴史の暗部を知る当事者でありながら、真実は自分の中に収めて子供達には何も知らせない。
それはファウスト先生の優しさでもあるけど、偽りの歴史を信じて魔法使いと人間が仲良く暮らせる世界を創りたいと思うアーサーや、それを聖ファウスト様のように支えたいと思うリケに対して誠実なのか?というと心から是とは言い難いんですよね、私は。
わかるんですよ、ファウスト先生が受けた酷い仕打ちを思うとそこまで求めるなよというのも、そんなことしても無駄に中央の若い魔法使い達を傷つけるだけだというのもね。
でもね私、ファウスト先生には若者を導く指導者として夢見てる部分もあるので、そこはあと1段上って欲しい!ただのお気持ちだ!!!

 

話が逸れました。
そんなこんなでその日は眠れぬ夜を過ごした(寝ました)んですけど、1日過ぎて思ったんですよ。
ファウスト先生ってもしかしてそこまで他者を憎んだことないんじゃないの?って。
人間は嫌いだし、中央の国も嫌い、でも多分別に憎んではいないですよね?
そう思って「向日葵」読み直したんですよ。
そしたらもうしょっぱなからレノックスと言い合ってるじゃないですか、「きみは人を憎むのに向いていない」「あなたこそ」って。
そうなんですよ、ファウスト先生は親友に裏切られ火刑に処されても尚、心からアレク様の事憎んではいなかったんじゃないんですか?
勿論絶望はしただろうし、一時的に怒りや憎しみは抱いたかもしれないけど、そんなに長続きはしなかったのでは。
そう、清純な心ってそんなに簡単に変わったりしないんですよ。
ファウスト先生は魔法使いのテオと友情を築いたジョシュアの中にもそんな清らかさを見出していたのでは。
だからジョシュアもファウスト先生の事を憎んだとしても、それよりもテオとの友情の思い出が心を慰撫し、やがて憎しみも薄れると思っているのかなぁ、と。

あらやだ、前日に「その後の人生ずっと憎みながら生きるかも」なんて思った自分の心が狭くて恥ずかしい。

ジョシュアがその後どうなったかはおそらく今後語られることはないだろうし、全部お前の妄想だろと言われればそうなんですけど、私はそれでファウスト先生の選択については納得できた気がします。

とはいえ、中央の国の歴史については「自分さえ黙っていればそれでいい」という話でもないと思うので、このまま有耶無耶にはしないで欲しいんですよね(しないとは思うけど)。
ファウスト先生には厳格で高潔であれ!とつい思ってしまうので、私が。
夢を…壊さないで…。

 

なんかね、「醜い感情を赤裸々に描くことが人間描写の深さ、リアリティ」みたいな感覚がここしばらくコンテンツ界に蔓延しているじゃないですか。
私もそういう表現自体を否定する気はないし、それによって面白い作品は沢山あると思うんですよね。
でもそれに自分の心まで毒されてしまって疑い深くなってしまったり何でも悪い方向にばかり妄想してしまうのは考えものですよね。
という2日間に渡る私の気持ち整理の記録でした。

 

 

 

勢い大事 アーサーバースデーカドスト「誕生日の過ごし方」感想

アーサーのバースデーカード引けました!
今までフォロワー数が少ないのをいいことに、カドストの感想は読み次第周囲にお構いなくTwitterに放流していたんですけど、余りにも今回のストーリーが盛り沢山な内容だったので「もうこれは書くしかない!」と思ってここへやってきました。
勢い大事。


アーサーの2021バースデーカードの感想です。
ネタバレばっかりなので、知りたくない方は絶対に読まないでください。

 

 ※     ※     ※ 

 

SSRのカドストは全3話ですけど、通常は3話で1つのストーリーじゃないですか?
でもこのバースデーカドストはアーサーのお誕生日の2日前から始まって、前日、当日の出来事を其々登場人物を入れ替えた3話構成で描いているんですよね。
沢山の登場人物がいてなんだかとても新鮮でした。

バースデーカドスト2周目はみんなこういう構成なんでしょうか?
私、最後に引けたバースデーカードは去年のクロエだったので、2周目は初めてなんです。
他のバースデーカドスト知ってる方がいらっしゃったら、何気なくTwitterで言及していただけると嬉しい。
多分しばらくは必死にパブサしますので。

 

第1話 ~アーサーと西の魔法使い~

3話の内1話は他の国のけんまほとの交流を描くみたいです。
もうこのサブタイトルを見ただけで起立しますよね!!!

アーサーのバースデーカドストに西の魔法使いを出そうと思ってくれた人!ありがとう!!!
丁度このカードを引く前夜、ムルとクロエとアーサーがちっちゃくなるログストの話をTwitterでしてたんですよ。
あのストーリーが大好きだったって。
もうバッチリじゃないですか!
私が恩愛&西子弟の者だと知ってたんですか!???
(いつもにも増して!と?ばっかりな頭の悪そうな文章だけど許してほしい。)
バースデーはお城でパーティ、バースデーイブは中央の魔法使いでお出かけだからイブイブにみんなでお祝いに来てくれるなんて、そういうところだよ西の魔法使い!好き!
テーブルクロスに刺繍なんて超大変じゃん?クロエありがとね。(私がもらった訳ではない)
ムルのプレゼントはちょっと笑ってしまいました。
いや、私もお誕生日にムルが猫になってくれたらめっちゃ嬉しいけどな。
すかさず流れに乗ってくれるラスティカ、自分が祝われてるのに何故か「面白そうだ。せっかくなら(せっかくなら???)私も」と自ら流れに乗るアーサー、アーサーもやるならじゃあ、俺も(恥じらい)…ってなるクロエ、あんなに大人なのに当然のように参加してくれるシャイロック、みんな可愛すぎか。
ところでこれってみんな猫に変身してるの?
違うよね?呪文唱えてないし。
単に猫の真似してるだけでしょ?
つまり学パロのアレと同様の…。
めっちゃスクショ上げたい。
みんなでこのシーンの可愛さを共有したい。
なんでこの世にガチャなんてあるんだよ。

※3/3追記
「アーサーと西の魔法使い」なのって、もしかしてラスティカも3月生まれだから?
だとしたら凄い心憎いサービスですね。
ガチャって運だからどんなに欲しくても引けない時は引けないし。
本当はラスティカ欲しかったのにアーサーしか来なかった…みたいな人でも、ちゃんと「ニャアー」って言うラスティカは見れるもんね!
と言っておいてなんですが、私もまだラスティカ引けてないんです。
正装の魔法使いも恩愛と西子弟は絶対欲しかったのに結局(主に資金的な面で)ラスティカだけ手に入らなかったし。
だからいくらこんな大サービスを受けてもピックアップの日にはラスティカ引かせてもらいますよ!

 

第2話 ~アーサーと中央の魔法使い~

1夜明けてバースデーイブは中央の魔法使い4人で栄光の街にお出かけですよ。
なんとあんなに栄光の街が苦手そうだったオズも一緒なんです!!!
オズもだんだん中央の国に馴染んでくれてるんだったらいいな。

花火が上がっちゃったりして栄光の街は街を挙げてアーサーのバースデーお祝いモードに入っているみたいです。
そっかアーサー、王子様だもんね。
前日猫ごっこしてたからちょっと忘れてたけど(忘れてない)改めて認識しました。

オズ饅頭のビジュアルがオズに似てなくて、いたくご立腹のアーサー殿下。
そして何故かオズへ矛先の向かうリケ。
それはさすがにオズも知らんがなって話では。(可愛いからいいけど)
いやぁ、でも似てたら似てたで本人の前でお饅頭食べ難くありません?
と思ったけどよく考えたらあの子達オズに似せたチョコレート像を破壊して食べてたんでした。
気にしないね、気にしない。

そして恩愛のみんな~、オズがアーサーにプレゼント買ってくれたよ~。
オズ、よく情緒が幼児とか言われがちだけど、凄くアーサーの事は見て、考えてるんですよね。
アーサーが何を見てどういうアクションを起こすのか、ちゃんと観察して先回りしてる。
これは完全に幼児の親の挙動ですよ。(本当に昔はやんちゃで目が離せなかったんだろうね…)

めっちゃお父さん。
でもね、ちょっと思ったんです。
ファンブックのSSにもあったけど、オズの中のアーサーは今でもどんぐりを拾ったり、うさぎを追いかけて燥ぐ子どものままなんだなって。
そりゃあ2000歳のオズにしてみれば4歳も17歳も同じ「子ども」なんでしょうけどね。
でも今のアーサーは「(どんぐりを)好きだった」と懐かしそうに笑ったり、「(ぬいぐるみを)欲しがるのも子どもっぽいだろうか」と思うようになっていて、「いつか世界は変えられる」と夢見るだけでなく行動できるようになっているんですよ。
オズ、そういう機微はまだ今一つなのかも?
いつか、自分が思っていたよりもずっと大人になっていたアーサーに動揺するオズ、みたいなエピソードが来そうな気もします。(という願望)

ていうか、「犬の言葉」って何?
オズとアーサーも犬とお話しできるの???
勉強すれば話せるの?
私も話したいんですけど。

オズにヤキモチを焼くリケとカインが可愛かったです。
みんなで美味しいもの食べてキャッキャしておくれ。

 

※ところでこの日の後日談がカドエピだったんですよね。
栄光の街でキャッキャしてる中央のけんまほが栄光の街の人達には親子や兄弟のように見えたんですね。
これはふせったーにも書いたんですけど、「血の繋がりはないが、家族や兄弟と、同じ位大切な存在」、それって「強い絆」そのものなんですよね。
オズだけではなく、アーサーが中央の国のけんまほみんなをそう思っていると、本人の言葉で表明してくれてとても嬉しかったです。

 

第3話 ~アーサーと賢者様~

第3話はアーサーのバースデー当日、賢者様と過ごすストーリーです。
みんな~アーサーが白馬でお迎えに来てくれたよ~!!!
お誕生日なのに自らお迎えに来るスタイル。
何故箒じゃなかったんでしょうか?おもてなし?自分の誕生日なのに?
なんか、私の知人が軽井沢のチャペルで結婚式を挙げたんですけどね、その時の演出で白馬の馬車で新郎新婦が登場したのをちょっと思い出しました。
そう思うとなんとなくアーサーのコスチュームもそれっぽい。

 

私、グランヴェル城のアーサーのお部屋好きなんですよね。
この背景がもらえるイベントをやって欲しい。
あと、オズ城の廊下の背景。

 

何故か賢者を甲斐甲斐しくもてなすアーサーに、やっと賢者の方から「今日はアーサーの好きなように過ごして欲しい」と言ってくれました。
そうそう、そうだよ、賢者よく言ってくれた!
そんな私の気も知らず、けんまほの仲間や賢者に対して笑顔で感謝の言葉を告げるアーサー。
ホームボイスでも母上に感謝の言葉を口にしてるんですよね。
いい子だ。
なんていうか、カードの特性「真撃」のポエムもそうなんですけど、凄くまっすぐで清廉なんですよね、アーサー。
このカドスト読んで改めて好きだなぁって思いました。

アーサーがグランヴェル城の庭園にこっそり蒔いた花の種、どんな花なのか特に言及されていないんですけど、私はオズの花だと思ってます。
でもそんな目立ちそうな花、庭師に気付かれちゃいそう?
いえいえ、グランヴェル城の庭師はいたずら好きな王子様の事が大好きですから、こんなことするのは誰かなんてとっくに分かってて、ちゃんと花が咲くまで見逃してくれてるに決まってるじゃないですか!
薔薇のアーチの下にひっそり、でも毒々しく咲くオズの花。
次は中央のけんまほにも見せてあげてね。

 

 ※     ※     ※ 

 

以上、めっちゃ長いカドスト感想でした。
最後は私の二次創作みたいになっちゃったけど、まぁお祝いなんで見逃してください。

 

※3/3追記
初めてこのカドストを読んでから2日が過ぎた訳ですけど、改めて第3話ラストのアーサーのセリフと、ホームボイスがいいなぁと思って。
何回か自分のTLでも言ってたんですけど私、アーサーが子供の頃犬を飼いたかったのに「子犬を母犬から引き離すのが可哀そうだから」飼えなかったというエピソードが本当にきつくて、これって単に子犬を思うアーサーの優しさともとれるんですけど、私は「やっぱりアーサー、母上に捨てられたことで傷ついてたんだな」と思ってしまったんですよね。
そりゃ傷つくよね、普通。
このエピソードがアーサーが何歳の頃の出来事なのかは分からないんですけど、トトの村に1人でお遣いに行くようになってすぐ位かな?と思うので、まだまだ小さい頃だと思うんですよ。
オズ様がいてくれるから何でもできると思っていても、それはそれ、ってことですよね。
このきつい気持ちについて自分を分析してみたんですが、多分これは小さな子供が自分の不幸をちゃんと理解していて、その上で同じ不幸を自分が他者に与えない判断をした、その物判りの良さに「もっと我儘でもええんやで」と苦しくなってしまったんでしょうな。
アーサー、良い子過ぎる。
後はね、親に捨てられた子供がそんな健気な事言ってるのにオズ、なんで何もフォローせんのかい!(怒)という気持ちも少しありまして。
だってそんなの「母犬と離れてもアーサーがその分可愛がってあげれば子犬は不幸じゃない。お遣いの度に一緒に連れて行けば母犬にも会わせてあげられるよ。」とか言えばいいじゃん!
オズ、気が利かねぇ。
まあそれも今回うさぎを買ってくれたことで私は帳消しにしてあげますよ、心が広いので。
でも今のアーサーは「母上もおつらかったのだ」「恨んでいない」と言ってるし、そこは本当の気持ちだと思うんですよ。
母上が悪いのではなく、魔法使いだというだけで我が子を捨てなければいけなくなるまで追い詰められてしまう世の中が悪いんだって、ちゃんと理解している。
だからあの犬のエピソードはやっぱり個人的に凄く辛いんですけどそれは過去の話、今のアーサーは自分の周りの人達を愛しているし、そういう人生を与えてくれた母上にも感謝してるんだな、って私も心から信じることができたんです。
ありがとうカドスト、そしてホームボイス。
アーサー、知性と理性に基く善性を感じて凄く好きなキャラクター造形だな、しみじみ。

 



「きみに花を、空に魔法を」感想(23~26話)

第23話
リケとミチルが箒星の雫でブーストしたランタンを光らせて「ボス、殺っちゃってくださいよ!!!」とばかりに盛り上がったところでのまさかのブラッドリー消失。

なんか、まほやくのこういう緊張した場面が続いたところで不意に挟み込まれる脱力系のコメディシーンが私はかなり好きです。
ブラッドリー、1月のホームボイスといい厄災の傷をいい感じで持ちネタにできてるんだよなぁ。
こんなのみんな好きですよね?


「お前が死ぬのが怖いんだ!」と面と向かってシノに伝える事の出来たヒースを心から褒めてあげたい。
シノとヒースはいつか本音で殴り合わないとダメだよと言い続けて早半年、なんかヒース、そんな私の心配など軽々と飛び越えちゃったな。
後は若いお2人でどうぞ、って思っても大丈夫?(そんなことはないってこの後の東バラッドで思い知るのですが、この時は知る由も無し)

 

そんなこんなで全恩愛の者激震の「血の絆」(勝手に命名)のシーンが来てしまいました。
いやもう、敵がオズの血を媒介にして強力魔法を使用してきた時点で、「では味方にも?」という発想はありましたよね。
でもまさかこんなに早い段階でそんな機会が訪れるとは。
自らの血を媒介に力を与えようとするオズがアーサーに告げる「英雄の血を受け継ぐ子よ~」という言葉は、親から子へというよりは戦いに赴く勇者を導く守護者のそれだと思いました。
みんなが言ってる事ですけど犬バラッドでのアーサーはオズにとってのドロシーだったけど、1周年イベストでのオズはアーサーにとってのマーリンなんですよね。

オズ様が見守ってくれればなんだってできると思っているアーサーにとっては、最大の祝福と加護じゃないですか。
ま さ に 「光のまじない」。

この「光のおまじない」(勝手に命名)、アーサーへの鼓舞激励だけどそのままオズの願いでもあるんですよね。
運命に抗い、何にも道を塞がれることなく生きて欲しいっていう。
心の強化魔法、それが大切な人からの言葉なの、本当に好きだ。
オズから魔力を授かったアーサーの手に巻き起こる嵐。
宝剣カレトヴルッフ召喚からの、抜剣!
カレトヴルッフを翳してアーサーが唱える呪文に続いて鳴り響く雷のSE!!!
「神々しく、苛烈な、雷のように。」
ヤッバーい!超アガる!
まほやく、こういっちゃあれなんですけど個人的にSEが微妙(というかバリエーションが少ないのかな?)だなと思う事が時々あって、音楽は好きなだけにSEもうちょっと頑張って、と思っていたんですがここはパーフェクトです。
ありがとうSE入れてくれた人!最高だ!!!
(まだ序盤なのにこのパート長いな?だが好きに語るぜ。)
そういえばカレトヴルッフ、選ばれた者しか抜くことのできない魔法が施されていたんですよね。
フィガロ先生が最初からカレトヴルッフを使おうと思っていたのか気になったのはその点です。
誰がカレトヴルッフを扱えるのか(アーサーは血統的にも資格があるとは誰もが思うだろうけど)知ってたんだろうか?
それともカレトヴルッフ封印の魔法を解く術を知っていたのか、物語中では特に説明がなかったので、凄く気になりました。
他に媒介を準備するつもりだったとしたら、その場にカレトヴルッフとアーサーが存在したのはとてもラッキーだったんだけど、フィガロ先生の性格を思うとそんな行き当たりばったりな準備する?という気もして、どうなんだろう?とモヤモヤしています。
念の為「宝剣」読み直したんですが、カレトヴルッフについては「選ばれた者しか引き抜けないよう、魔法をかけたらしい」としか書かれていなくて、おお、またそんなどうとでも取れる曖昧な書き方…と苦笑してしまいました。
なぜそこに拘るかというと、この宝剣、多分今後もストーリー中で重要な役目を担っていきそうな気がするからなんですけど。
どうですかね?

 

ところでこの「血の絆」のシーンでオズがもっと早く気付けばファウストやレノックスにも施すことができた、って言ってるの凄くないです?
ストーリー序盤では「自分の血を他人に奪われるようなことはしない」と断言してたオズが、弟子のアーサーだけならいざ知らず、最近知り合ったばかりのファウスト先生やレノックスにまで自分の血を与えてもいいって思ったんだから。
夜に魔法が使えない無力感がそうさせたのかもと思うと皮肉ではあるけど、それまで他人への興味などほとんど持たずに生きてきたオズが仲間へ見せた信頼という点ではもの凄い進歩だと思うんですよね。
厄災の傷、「その魔法使いの潜在的な願望の表出」説がありますが、その願望の根源であるトラウマやコンプレックスを克服する為の試練、みたいな面もあるのかもね。

まぁ、あそこにいたのがファウスト先生とレノックスっていうオズから見たら比較的信頼できそうな人だったってのもあるかもしれないけど。

 
賢者の居場所を探索するファウスト先生を身を挺して守り、寡黙に戦うレノックスがとてもカッコよかった。
この戦闘場面での比喩「磔の丘、罪人を焼く炎」は、ファウスト先生のキャラクターモチーフと言われているジャンヌ・ダルクやキリストに重なる部分は勿論あるとは思うのですが、やはり直接的にベースにしているのは400年前の火刑ですよね。
あの悲劇をもう2度と繰り返さない、絶対に主を守り抜くという強い意志で死闘を繰り広げる戦士レノックスと、純白の衣服を一敵の血でさえ汚す事無く責務を遂行する聖者ファウストの対比を苛烈に描いた場面でした。
余談ですがレノックスやカインといったフィジカル的に優位な魔法使いが魔法の面ではそれほど強くないという設定って、パワーバランスの平均化という点では納得なんですが、これからもこんなに負傷しなければいけないのですかね。
何故ならば魔法は心で使うものなら、彼らにも相応の心の強さがあると思うので。
とはいうものの、レノさんはまほやくキャラの中では貴重な肉弾戦を得意とする存在でもあるので、魔法より先に手が出るというチャームポイントを失って欲しくない気持ちもある。
ここは複雑な思いです。

 

フィガロ先生がアーサーをハグして送り出す場面、あれって守護の魔法的なやつだと私は思うんですが、あそこは「オズがぱっと出来ないことを、手早くやってあげた」って言うだけで具体的にどういう気持ちで何をしたのかフィガロ先生自身が明言していないので、色々な解釈ができるんですよね。
単に魔法が使えないオズに替わってアーサーに魔法をかけたとも思える(勿論そこにはアーサーを心配するオズへの気遣いもあると思う)し、不器用でアーサーに気の利いた言葉もかけることできない(実はその前に「光のおまじない」をかけてるんですけどね!)オズへの「こういう時はこうしてあげるんだよ」っていうお手本を示しているようにも思える。
実は私、フィガロ先生ってオズには身内的な情を持っていても、アーサーの事はもしかしたらそこまで興味がないのかも、と思って
いたんですよ。(中央の国の権威を利用すると言ってたし、十五夜ログストとかもあったので)
でも矛盾しているようですがフィガロ先生の人間的な善性を割と信じている部分もあり、なんだかんだ言いながらもアーサーに対して親戚の叔父さん位の愛情は持っていてくれてたらいいなという願望もあったんです。
だからあのハグはどんな意味だったとしても嬉しかったな。
あとは、これは私の希望的な妄想なので読み飛ばしてもらっていいんですが、あの瞬間だけはフィガロ先生にとって「俺ときみで中央の国とアーサーを見守っていく幸せな世界」だったんじゃないのかなって。
叶わなかった夢が一瞬でも叶った運命の巡り合わせへの感謝のハグ、みたいな。(ポエム)
だってファウスト先生に「きみもハグが必要?」って、とても嬉しそうだったから。

 

 第24話

絶体絶命のミチルとリケの前に颯爽と現れた俺たちのボス、ブラッドリー。
2つ前のパートであんなに面白く退場しておきながらずるいですよね。
ていうかブラッドリー偶然戻れたって言ってるけど、そんな出来過ぎな…。
本当に偶然なの?凄くない?
ただのご都合主義でもいいんだけどなんかこれ、今は誰も気付いてないだけで実はブラッドリーと賢者の「子供たちを救いたい」という強い願いがシンクロして、ある程度移動先をコントロールできたとかじゃないの???
オズやミスラは賢者の謎パワーで厄災の傷を短時間でも無効化できてるので、他の人だって何らかの影響を与える事ができたっておかしくないじゃない?
考えすぎでしょうか???
でも賢者、ブラッドリーの手を握ってる訳じゃないからただのご都合主義展開ですかね…でもなぁ…。

 

ミチルとリケは今回、頼れる大人がいない中で怖くて辛い思いもしたし、自分達の魔法が強大な相手に全然通じないという現実も知らされたと思う。
箒星の雫という強化アイテムもあったからもっと大きな活躍があるかもと思っていたので、その点では少し残念でもあるんですが、でも彼らにしてみれば貴重な挫折体験でもあるので、これを糧にした成長ストーリーが今後絶対あると思ってます。

現にその直後の東バラッドで、ミチルは彼なりに自分がみんなの役に立てる道を考えて行動してるし。
(追記2021年2月25日:今日東バラッドのSRファウスト先生のカドスト読みました。そういう背景があったのですね…。ここは私の早合点でした。でもここでミチルがファウスト先生を頼ったのはシノの影響も大きいと思うし、ファウスト先生もミチルと接することでフィガロ先生への評価が変わってきていると思う。即効性はなかったけど、少しずつみんなの心に変化は起こっていると思います。)
彼らはけんまほの中で年齢も低く、それぞれの生育環境もあって戦う為の魔法の力は成長途上だと思うんですよ。
ここは2部以降で凄く期待したいところですよね。

 

ヒースはね、凄い頑張ったと思う。
シノが死ぬのが怖いって自分の臆病さを認めた上でのあの決断だから。
カッコ良かった。
これもヒースからシノへの「言葉の魔法」ですよね。
「あんなにボロボロだったシノが急にミノタウロスを一撃で倒せるなんて不自然」という意見も見たんですけど、私はここは別にご都合展開とは思わなかったな。
寧ろどんな強化魔法より、大切な人からの言葉が心を強くして最大の力を与えるという演出で凄く好きです。
正直言うとブラッドリーが中庭に戻ってきた時、彼には悪いけど「あー、ここまで子供達だけで頑張ったのに結局最後はブラッドリーが敵を仕留めちゃうのか」って少しガッカリしそうになったんですよ。
でもその後のヒースの決断とシノの復活でめっちゃテンション上がりました。
ブラッドリーもあそこで俺が俺がって前に出ない、弱くても頑張る奴は尊重する親分肌な事はこれまでのストーリーで何度も描写されてるから全然違和感なかったし。
あのシーン、とても好きです。
やっぱり何回読んでもシノとヒースの場面が一番泣けちゃうんだよな。
自分の未来を自分で切り開く子供の物語が好き。
そしてそんな子供たちを尊重しながら見守り、支え、導く大人達が、そこから愛や癒しを得ていく物語も好き。
好きなんです。

 

南の頼れるお医者さんのフィガロ先生、この時のカインを救えるのは彼しかいなかったんですよね。
23話でのアーサーへのハグやファウスト先生への激励、レノックスへの気配り、等々めちゃめちゃ大活躍じゃないですか。
フィガロ先生と同等に多種多様な事を平行してできる魔法使いは多分他にいないんですよ。
ただ、もうちょっとフィガロ先生をサポートできる人が何人かいないと、また今回みたいに21人がバラバラになった時、今後手が回らなくなるんじゃないですかね。

私は「泡沫」を親だと思っているので、このフィガロ先生の資質を次の世代に受け継がせることが彼の救いにもなるんじゃないかと思っているんですよね。
ルチル・ミチルが大好きな先生から治癒魔法を学び、ファウスト先生との確執が改善すれば彼が南兄弟を後見することもできるだろうし、そうなればレノックスも心置きなくフォローできる。
フィガロ様も推しです」と言い切るアーサーだって沢山の事をフィガロ先生から学んでいるはず。
そんな次の世代を守り、導くことを「道楽」と冷笑せずに向き合えるようなきっかえさえあれば人生大逆転だと思うんですけど。
それじゃいかんのか、フィガロ

 

双子先生の指導下でのミスラとアーサーの共闘もとても良かった!
アーサーにしてみれば「夜明けが来るまで、世界でもっとも、強い魔法使い」ミスラの本気魔法を目の当たりにできる、実践レッスンですよね。
オズから魔力を授かる時もそうだったんですけど、アーサーって普段はあんなに優等生然としてるのに、強い魔法に対する純粋な好奇心と憧れを隠さず、自ら欲していくところがあるじゃないですか。
それってアーサー本来のものなのか、オズの元で育ったことで培われたものなのか、いずれにしてもとても魔法使いらしさを感じる性質だと私は思っています。

それもあってミスラとアーサーの魔法舎半壊コンビは見た目や態度は正反対でも、私はあれで結構似たもの同士だと思うんですよね。
大魔法使いに弟子として拾われたところも共通しているし。
ミスラのアルシムで砕け散った、リヴァイアサンの氷晶が降り注ぐ中での2人のハイタッチが何だか爽やか(双子先生は災難でしたね)で、ここだけジャンプのスポ根漫画みたいって思いました。

 

ところでオズの血によるバフ効果、イベスト中の瞬間風速的にはテンション爆上がりしたんですけど、やっぱり考えれば考える程今後の負方向の起爆剤になりそうで怖いんですよね。
死ねば上質な石になり、数滴の血液でも強力な媒介になる存在が夜には魔法使いから身を守る術が無い。
なんか、怖い。
何て言うか、これ最強すぎるんですよね。
これが「最終決戦で死を目前にしたオズが、今にも力尽きそうなアーサーに命と引き換えに進むべき道を示す」(例えが長い)みたいな1度限りの展開なら胸熱なんですけど、メインストでもないこんな早期に繰り出してくるって事は絶対今後何か揺り戻しがある気がして。
まぁ、私が作者ならイベストでこのバフ魔法の凄さを見せつけておいて、でも今後はそう気軽に使えないような超強力な制約を設けるかなってだけで、勝手にどんなえげつない制約が来るんだって怯えてるだけなんですけど。
制約、えげつなくてもいいんですけどね。
それを更に熱い展開で乗り越えてくれるなら。
ていうか、やっぱりアーサーにも自分の力で自分の道を切り拓いて欲しいし。
「英雄の血」や「最強の魔法使いの加護」だけではない、自らの力による運命からの解放。
2部以降のアーサーに期待するのはそこです。

 

第25話

魔獣を失い狼狽するオヴィシウスが口にする「あの方=計画の支援者」とはまぁノーヴァですよね。
前に出てきた謎の人物も結局ここまで一切登場していないから彼って事ですよね?どうなの?
けんまほの弱点って公的に極秘事項だったんですね。
そりゃそうだという気持ちの反面、ミスラやオーエンだってオズの傷は知ってる訳で、彼らがあえて外に広めるような事はしないだろうけど別に隠すような義理も無いと思うので、その実効性は怪しい気がするのですが。
現にオズの傷を利用してオズを倒そうと北3で結託してたし。

 

オズの物理攻撃は映画版「ロード・オブ・ザ・リング」のガンダルフみたいでめちゃめちゃ楽しかったな。
いや、絶対ガンダルフへのオマージュでしょ???(冷静に考えるとそうでもない気がします。)
オズが物理攻撃を意識してるのは「オズの爪痕」でオズ自身が語っているんですよね。
「体を鍛えねばな…。」って。
多分私が恩愛の者だからオズのこういう細かいセリフを覚えていて気が付いているだけで、他にも見落としてるポイントが色々あるんだと思う。
拾いぞびれた小ネタがあったら悔しいな。
スポエピは1回開くとその後はスキップして読まないことが多いから結構忘れてたり勘違いしたままだったりするので、こういうネタを拾われた時にまた読み返そうと思うんですよね。

 

賢者を取り戻したオズが、オヴィシウスに手を下す際に賢者に断りを入れるところはオズの優しさですよね。
そう、この物語全体の中で初めて(初めてですよね?魔女の悪霊みたいなのはあったけど)賢者は魔法使い殺しを目の当たりにするんですよ。
オヴィシウスが結構クズ野郎だったので、オズがヴォクスノクしてもストーリー上でもネット上でもあまり批判されてなかった(賢者も特にそこについて個人の感情は述べていない)んですけど、それで良かったのか?というのは多少あるんですよね。
オズにしてみれば自分の血液を奪われて好き放題されるなんて屈辱以外の何物でないので、私的には「殺せ!!!」という気持ちもあるんですけど、犬バラッドで一度は魔法使い殺しを踏み止まり、イベストでも捕えたオーレオリンに手加減することをカインに諭されてるのに。
もしあの場にアーサーがいたら何か言っただろうか。
オズは例えアーサーが目の前にいても、やるべき時は殺せるとは思うんですよ。
「グランヴェル城の呪いを解くには術者を見つければ(心配ない)」ってフィガロ先生が言ってたけど、具体的に術者をどうすればいいって言ってないんですよね。
殺さないとダメだったのかな?
ブラッドリー方式で約束させて拘束とかできなかったんだろうか?

ただ、オズの血を媒介にして魔力ブーストしてたオヴィシウスって相当強かったとは思うので、やっぱり殺すしかなかったんですかね?
命の優先順位という問題、ここは自分でも考えがまだまとまっていない部分ではあります。


ところで私、この1周年イベストを読んでいる間中、「もしオヴィシウスを倒してターリアの復活を阻止したら双子先生の予言を覆したことになるのでは?」と言い続けていたのですが、双子先生の予言って「今から我らの告げる場所で333年の眠りについておれば、勝機を手にできる。そなたの望みを叶えうる魔道具、もしくは媒介が与えられるじゃろう。(全文)」なんですよね。
オヴィシウスは確かにオズの爪痕でオズの血液を入手できたけど、予言前半の「勝機を手にできる」は実現しなかったのでは?と思うのですが、どうなんでしょうか。
魔道具、もしくは媒介を入手することが「勝機」を指しているとも取れるんですけど。
とはいえ、私の雑なパブサでは同じようなこと言ってる人を全然見なかったので、予言は実現したというのが正しい解釈なのかな…。
でもこれが既に読者に知らされている、2つの予言を覆す糸口になればいいなと思うのですが。


第26話

オヴィシウスの死によって、蔓延っていたいばらも消えアーサーが破壊した()グランヴェル城もヴォクスノクで元通りです。
ヴォクスノク、便利。

 

無事を確かめ合うけんまほがみんな普通に仲良しで可愛い。
家族のような東の国のメンバー。
ネロ、中央の国の大人がいない中リケを心配してくれてありがとね。
ミスラと南兄弟ももうなんだか普通に兄弟みたいでしたよね。

お腹に優しいハーブティで休んでね。
そしてなんとファウスト先生が「人の治療ばかりして、おまえに怪我はないのか?」とフィガロ先生を案ずる言葉を!
「子供たちの怪我を治してくれてありがとう。」
お礼も言ってる!
うわぁ、フィガロ先生良かったねぇ~!!!
いや、勿論ファウスト先生はとても良識があって、個人的な感情と仕事上での評価や感謝の気持ちは切り分けて行動できる人だからだとは思うんですけど。
でもあんなにわだかまりがあった相手に労りの言葉をかけられるって、凄い歩み寄りだなと思って。
ちょっと感激しました。

 

ところでこの夜の出来事は「なんだか不思議な夜」として封印されてしまったのですね。
人間には何も知らさなくていいの?という気も若干するのですが、けんまほがそれでいいならとりあえず私はいいとしましょう。
けんまほの姿を思い浮かべながらの賢者のモノローグが相変わらず繊細で優しい。
誰も知らない魔法使い達の活躍に限りない拍手と花束を贈れるのは自分だけ、と。
タイトル回収その2です。
けんまほの為に言葉で戦った賢者へ欠片のムルから贈られた言葉が、賢者から全てのけんまほへ贈られる、美しい流れですよね。

 

ムルの欠片を賢者から渡されたシャイロックの言葉が深い。
シャイロックとムル、「愛憎」と呼ばれている彼らだけど、色々なムルの違いをムルの表情の一部として受け入れているシャイロックのその気持ちは普通に愛ですよね。

私はシャイロックの健気な愛情が報われたらいいなとは思うのですが、当のシャイロック自身が別にそんな事求めていない気もするんですよね~。
ここは本当にどうしたらいいのか分からない。
どうしたらいいの?


カインとオーエン、明らかにカインは変わったしカインが立ち去った後の無言の微笑(Live2Dだけど)を見る限りオーエンも少し変わった気がするんです。
カインはもうオーエンを置いて行かない決心をしたけど、個人的にはカインだけが頑張ってオーエンの心を開く努力をする展開は絶対に嫌なんですよね。
やっぱり対等な関係が好きなので、ここはが願望も込めてオーエンの努力も期待したい。

そして幸運の指輪を巡る元相棒の顛末。

なんとここで夢の森のひょうきんサミー(ですよね?)がいい仕事をしてくれました。
え?ハッピーエンド?
めっちゃ丸く収まってる。
なんか元相棒の二人は過去の裏切り(疑惑)とかなんやかんやあるんですけど、私的にはラブコメにしか見えなくて、何故か全然ハラハラしないというか微笑ましくさえ思って見ています。
すみません。
いつまでも仲良くね。

 

友人同士の秘め事に高揚するリケ、絶対にシャイロック直伝の魔性の素質がある。
2人とも其々まだ知らない外の世界の真実や、残酷な未来が待ち構えているかもしれないけど、周りには頼れる大人が沢山いるので、きっと乗り越えてくれると思ってる。
ほんと期待してるんで。
「2人で冒険」は始まったばかり。

さて、いよいよ大団円を迎えました。
ここで第1話を振り返ると、この1周年のイベストは賢者とアーサーが箒で空を飛ぶという同じシチュエーションで始まり、終わっているんですよね。
物語にはよくある手法ですが、同じような場面なのに微妙にアーサーのセリフが違うんです。
冒頭では「北育ちだからたまにはハメを外す」と、個人の生まれ育ちを行動原理として説明しているアーサーが、ラストでは「魔法使いだからいけないことくらいする」と言ってる。
「魔法使いだから」というけんまほ全員に共通するアイデンティティーで語っているんです。

これはアーサー1人の心の変化というよりも、「魔法使いの約束」という物語を象徴した演出だなと私は思ったんですよ。
其々生まれも育ちも力の大きさも、考え方や価値観も違う魔法使い達が反発や衝突も経て心を繋ぐ、その拠り所となるのが「魔法使い」という共通の誇りだという事。
この2つの場面のもう一つの違いは、冒頭は賢者とアーサーが2人だけなんですが、ラストはけんまほ全員がその場で空を飛んでいるんですよね。
最初はバラバラだった魔法使い達に「賢者の魔法使いの仲間」としての絆が生まれつつある事の象徴のように思えるんです。
21人の魔法使いが同じ空に舞う事で。
「空に魔法を」
タイトル後半回収です。
1周年ストに相応しい素敵なラストだと思いました。


今回の事件は解決したけど、まだまだ問題は山積みですよね。
ノーヴァらしき人物は暗躍してるし、双子先生の予言もある、フィガロ先生の寿命問題も、ムルの魂の行方も、中央の国と西の国の政治問題や、そもそも大いなる厄災の謎も全然明かされていないし。
でも私は割とハッピーエンドを信じてる派なので!
これからも泣いたり笑ったりしながら物語の行方を追いたいと思います。
「まほやく」1周年おめでとうございます。


(了)

 

 

追記

ラストシーン、魔法使いだからいけないことくらいすると言うアーサーへ向けて賢者が手を伸ばして空に引き上げられるんですけど、具体的に誰の箒に乗ったのかは書かれていないんです。
私は初回読んだ時は相手は完全にアーサーだと思ってたんですけど、読み返してみたらここは誰でも自分の好きな子を選べばいいんだなって思って。

流れ的にはアーサーかもしれないし、「俺の箒に乗せてやる」って言ったシノかもしれないし、最初に声をかけたムルかもしれないし、ルチルかミスラかもしれない。
もっと言うならあの時バルコニーいる描写がない子だって実はいたかもしれないしね。

読者が其々好きにイメージできる余白をあえて残したいいシーンだったなぁ、まほやくの優しさ…って思いました。

 

 

 ※     ※     ※ 

 

まほやく1周年イベスト面白かった!という勢いで感想文を書き始めて約1か月。
長かった…。
最初の方を読み返すと5話分5000字で文字数多い!とか言っていたんですが、今回4話分で9000字超えていましたw
自分の思い出作りの為に書き始めた拙い感想文でしたが、思いの外沢山の方に読んでいただけたみたいで、叱られたりしないか緊張もしましたが、嬉しかったです。
Twitterで「いいね」をくださった方もありがとうございました。
途中でくじけそうになった時、とても励みになりました。
ここまでの長文感想はもうしばらくは書けないと思いますが、こうやってひっそり残せる場を作れたので、今後も気が向いたら何かしら投下できればいいなと思います。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。